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「モンスターアイドル」レビュー3

「モンスターアイドル」でシンデレラガール誕生!? 天然すぎる発言でクロちゃんにボディブロー!

「クロちゃんの口は少し臭い」と白状したアイカ

 アイカを呼び出したクロちゃんは、スパイ活動の成果を報告させた。ここで、ナオの“口臭発言”を知って大ショックを受け、「今、臭くないでしょ!?」とアイカに詰め寄った。アイドルを目指す候補生は、嫌なことも我慢しなければならない。だから、アイカはためらいながらも「……におい、何もしないですね」「大丈夫です」と返答した。でも、クロちゃんはさらにアイカに迫る。

クロちゃん「大丈夫? 大丈夫っていうのは、スパイがアイカちゃんだけだと思ってるじゃん。もう1人いるかもよ? ウソついてたら、その子が俺に報告するかもよ」

アイカ「あぁ……少し臭いです。少し」

「ナオちゃんについての報告はウソじゃないよね?」というニュアンスでカマをかけていたクロちゃん。なのに、アイカは口臭についての念押しと勘違いし、「臭いです」と白状してしまった。つまり、彼女も陰では「クロちゃんの口が臭い」とコソコソ言っていたということ。でも、ほかにスパイがいたらウソがバレてしまうから本音を告白したという顛末だ。

 このやりとりがバズった。あまりにも天然な対応をしたアイカに対し「アイカ推しになった」「天然でかわいすぎる」「好感度爆上がり」「腹が痛い」「この子には絶対残ってほしい」と、称賛ツイートが続出したのだ。

 いつの間にか「誰が1番のお気に入りになる?」を観察するサバイバルゲームになっていた同企画。いや、真の最終目的はアイドルグループを作ることである。そういう意味で、アイカはデビュー前からファンをゲットしたということ。「臭いです」発言を契機に、一気にデビューへの階段を駆け上り始めた。ある意味、これはシンデレラストーリーだ。

 一方のナオは、最下位(6位)で合宿2日目を通過している。はっきり言って瀬戸際の状況だ。順位発表の際、これ見よがしにナオを一瞥してから別の子に合格通知を渡すくだりは、クロちゃんの性格と復讐心を如実に表していた。困惑するナオを自室に呼んだクロちゃんは、さらにナオにプレッシャーを与えた。

クロちゃん「どうだった? 今日の発表」

ナオ「意味がわからなかった……。また6位だった……。何か理由がありますか?」

クロちゃん「自分が一番わかってるんじゃない?」

ナオ「私、何かクロちゃんに嫌なことしましたか?」

クロちゃん「ううん。だって“俺のことを好き”とか言ってくれてるしさ、プロデューサーとしても好きなんでしょ? で、恋愛感情でも好きなんでしょ? ……本当? ……全部俺わかってるからね。全部だよ」

ナオ(泣きだす)

クロちゃん「泣かなくていいんだよ、もう泣くのはわかったから。泣くのは大丈夫」

ナオ「すみません、泣いて」

クロちゃん「いいよ、全然。涙流したらちょっとスッキリするだろうしさ。スッキリして、もう1回考えてみたらいい。自分がどうするべきなのか。俺は見守ってるから。俺はウソつきが一番嫌いだからね」

「全部わかってる」とだけ言い、核心ぼやかせたままプレッシャーをかけ「自分でどうすべきか考えて」と悔い改めさせたクロちゃん。反省を促し「もう、クロちゃんのことは悪く言えない」と深層心理に植え付ける彼の手法。加えて「もう泣くのはわかった」と突き放すことで、演技はもう通用しないとナオをさらに追い詰めている。マインドコントロールに関して、クロちゃんは抜かりがないのだ。

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