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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > アンタ電撃復活の予兆あった?
テレビウォッチャー・飲用てれびの「テレビ日記」

アンタッチャブル”電撃復活”、種はまかれていた?

人力舎公式サイトより

テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(11月24~30日)に見たテレビの気になる発言をピックアップします。

アンタッチャブル・柴田「忙しくなりそうだな、今日も」

 

「柴田からしか(コンビ仲がいいって)聞かないのよ。ザキヤマからは聞いたことない」

 こんな指摘があったのもほんの少し前、11月16日の話だ(『さんまのお笑い向上委員会』フジテレビ系)。2010年に柴田がトラブルに巻き込まれて1年間の休業を余儀なくされて以降、コンビとしての活動が休止状態にあったアンタッチャブル。不仲説もささやかれたりしていた。そんなアンタッチャブルに対する、土田晃之からの冷静な指摘である。

 確かに、コンビの不仲説を払拭しようとする説明は、柴田サイドからのものが多かった。仲が悪いということはなく、2人でよく飲みにも行っている。コンビの復活時期について話すこともある。と、柴田は繰り返してきた。

 ではなぜ、コンビとしての活動ができないのか。柴田いわく、それは山崎の次のような意向があるからだという。いま2人での活動を再開すると、世間的に評判の悪い柴田に山崎が手を差し伸べるように見えてしまう。それは山崎の適当というかお調子者のキャラクターを損ねてしまう行動だ。コンビにとってそれはよくないだろう。だから再始動のタイミングは、柴田が実力で山崎の活躍に追いついたときだ。そうなったら、自然にどこかの番組がコンビとしてキャスティングしてくれるだろう――。

 柴田が休んでいる間に、山崎は1人で活動する機会が一層増えた。それにより、山崎はザキヤマとしてますますバラエティ番組を席巻するようになった。約1年間の休業後、ネガティブなイメージがついた柴田が入り込む隙間はテレビの中にあまり残されていなかった。今田耕司が柴田を評して「お前、何回会っても復帰感が出てんねん」と言う場面もあった(『本能Z』CBCテレビ、16年3月12日)。10年に活動休止に追い込まれた案件とは別に、なぜかファンキーな出来事に巻き込まれたりもした。

 柴田の実力を知る周囲の芸人たちは、彼を繰り返しプッシュしてきた。柴田を番組のゲストに迎えた有吉弘行は、「やっぱアンタッチャブルって2人ともすごいわ。1人ずつで通用すんだもん」とたたえた(『ひろいきの』フジテレビ系、13年11月5日)。関東芸人と比べたときの関西芸人の言葉の上でのアドバンテージについて述べるナイツ・塙は、「江戸弁みたいな、関東なのにちょっと方言みたいな言葉」を使ってツッコむ柴田は、そのアドバンテージを超えた稀有な関東の漫才師だと評した(『ゴッドタン』テレビ東京系、19年9月28日)。東京03・飯塚は端的に「アンタッチャブルは俺の夢だったんだよ!」と叫んだ(同、15年6月6日)。

 しかし、柴田と山崎が同じ画面に映ることはずっとなかった。そして、山崎サイドから相方の名前が出ることもほとんどなかった。不仲説はくすぶり続けた。冒頭に引用した土田の指摘に、柴田はこう返した。

「(山崎が)言わないだけ。言わない性格なだけ。あと、俺のちょっとちょっとのニュースが嫌なだけ。生き方が嫌なだけ」

 そして先週。硬直した状況が、唐突に崩れた。柴田がゲストとして出演していた29日の『全力!脱力タイムズ』(フジテレビ系)でのことだ。ゲストであるツッコミ役の芸人だけが台本を渡されておらず、他の出演者やスタッフの、ボケや無茶振りに翻弄されるこの番組。この日もいつものようにオープニングで各出演者が終始ボケた発言を続け、それに柴田がツッコミを入れまくっていた。そして、この後の展開を知る由もない柴田は言った。

「忙しくなりそうだな、今日も」

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