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野球の国際大会「プレミア12」で10年ぶり世界一、いちばん評価を上げたのは誰か?

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 17日に行われた野球の国際大会「プレミア12」の決勝で、日本が韓国を下して優勝。2009年のWBC以来の世界一に輝いた。今大会は東京五輪前の最後の国際大会だったが、一番評価を上げたのは誰だったのか。

 直前に行われたラグビーW杯と比べると盛り上がりは今ひとつで、球場も空席が目立ったプレミア12。しかしプロ野球界にとっては重要な意味があった。大会をくまなくチェックしたスポーツライターがいう。

「今大会の最大の目的は、来年の東京五輪のメンバーの選出です。人気低下が囁かれるプロ野球ですが、ライバルであるサッカーとの最大の違いは、金メダルが現実的なこと。世界ランキングを比較すると、サッカーは30位前後ですが、野球はプレミア12で優勝する前から1位でした。否が応でも注目が集まる東京五輪は千載一遇のチャンスで、金メダルは必須なので、前哨戦で優勝という結果は予行演習として最高の形でした」

 しかも16日、17日と連続して宿敵・韓国を打ち破り、野球ファンとしては大いに溜飲が下がったプレミア12。前出のスポーツライターは、五輪の中心メンバーは決まったと見ている。

「まず野手で言えば、鈴木誠也(広島)、浅村栄斗(楽天)、坂本勇人(巨人)、山田哲人(ヤクルト)は確定。捕手の會澤翼(広島)、内野も外野もできる外崎修汰(西武)、いざとなれば捕手もできる近藤健介(日本ハム)も当確でしょう。秋山翔吾(西武)、菊池涼介(広島)、筒香嘉智(DeNA)も、メジャーに行かなければ確定です。一方の投手は、抑えの山崎康晃(DeNA)とセットアッパーの山本由伸(オリックス)は確定。下手投げの高橋礼(ソフトバンク)と抜群の安定感だった今永昇太(DeNA)も決まりでしょう。

 名前を大いに売ったのは、代走で驚異的な俊足を披露した周東佑京(ソフトバンク)と、不人気のオリックスゆえ、知名度が極めて低い山本です。特に山本は150km超の速球と、150kmに迫る超高速カットボールを披露し、メジャー関係者からも熱い視線を浴びていました」(同上)

 山本に関しては、中継の解説者からも「メジャーレベル」とのコメントも登場。ただもう1人、大きく評価を上げた人がいる。週刊誌のスポーツ担当記者がいう。

「今大会、直前で辞退する選手が相次ぎましたが、それでもチームをまとめて優勝したことで、稲葉監督の評価は一気に上がりました。稲葉監督は名球会入りも果たした強打者ですが、指導者経験がないまま侍ジャパンの監督に就任したため、人選に疑問の声がありました。しかしプレミア12では、勝負所で代走に周東を起用したり、ボコボコに打たれた山口俊をさっさと変えたりと、采配が次々と的中。勝負師として優れた一面を見せました。これで東京五輪まで監督をやるのは決まりですし、金メダルでも取れば、カリスマ指導者として引っ張りだこで一生安泰です。優勝で一番嬉しかったのは稲葉監督じゃないですか」(スポーツ担当記者)

 来夏は、五輪の野球が7月末~8月上旬に開催され、それが終わると夏の甲子園が始まるスケジュール。野球の“復権”が叶うかどうかは、稲葉監督の双肩にかかっているようだ。

最終更新:2019/11/20 17:59
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