松坂大輔が古巣復帰、“不良債権”を買い取った西武ライオンズがはじくソロバン勘定
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中日を退団し、去就が注目されていた松坂大輔だが、14年ぶりに埼玉西武ライオンズに戻ることがほぼ確定。来年には40歳を迎える松坂は、もう一花咲かせる場として古巣を選んだ。
甲子園春夏連覇、甲子園決勝でノーヒートノーラン達成など、数々の輝かしい記録を高校時代に打ち立て、プロ入り後もすぐに大活躍した“平成の怪物”松坂。その後、破格の好条件で渡米した後も、期待に違わぬ成績を残したが、30代に入って不遇のシーズンが続くことに。
結局、数年間何もできず、失意のまま帰国し、ソフトバンクと3年契約を結んだものの、1軍登板はわずか1試合。中日に移籍した2018年には6勝を上げ、カムバック賞に輝いたものの、投球回数はわずか55回3分の1だった。そんな松坂を、西武はなぜ獲ったのか?
「今季、松坂は2試合しか登板しませんでしたが、中日は契約更新を望んでおり、退団は自らの意志です。松坂は、ソフトバンクをクビになった時に声をかけてくれた森繁和とデニー友利が中日を去るため、『僕もいちゃいけないと思った』と語りましたが、西武はこれまで、工藤公康、松井稼頭央など、一度はチームを出た功労者を最後に引き取っており、松坂の西武復帰も既定路線だったのでしょう。メジャー移籍時に西武球団には60億円もの移籍金が入っており、今の西武ドームは“松坂マネー”で改修されたようなものですから、最後の花道はウチで、と話が丸く収まった格好です」(スポーツ紙記者)
とはいえ、今季の松坂の年俸は推定8,000万円。来季は大幅ダウンするのは確実だが、そこまで面倒を見る必要があるのか。
「中日が松坂を獲得した時も言われましたが、あれほどの知名度の選手が年俸2,000~3,000万円で契約できるなら、グッズの売り上げだけでも十分お釣りが来ます。しかも、西武は古巣ですから、ユニフォーム、Tシャツ、タオルなど、グッズはバンバン売れるでしょう。すでに大量発注の準備をしているんじゃないですか。ただ残念なのは、西武時代につけていた『18番』が空いていないことです。例えば10~20番台を見ると、空いているのは16番と20番で、エースナンバーの18番は多和田真三郎がつけている。といっても多和田は今年1勝ですからね……。松坂が18番を付けたら、売り上げもさらに2~3割は違うでしょうが」(前出の記者)
一方、前出のスポーツ担当記者は、「しっかり戦力になる」と語る。
「今シーズンはリーグ優勝を果たした西武ですが、チーム防御率は昨年に続いてリーグ最下位で、投手陣の立て直しは急務です。とにかく核となる投手が見当たらず、松坂が先発ローテーションに入ってくる可能性は十分ありますし、バックには“山賊打線”と呼ばれる超強力打線がいますから、5回投げて3点ぐらいに抑えれば勝ち星も転がり込んでくるでしょう。ライオンズに戻るのは、いい判断だったんじゃないでしょうか」(前出の記者)
平成の怪物が令和の時代に“おっさんの星”になるのも、夢ではなさそうだ。
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