「ブスいじりは文化」アインシュタインが築き上げた、ブサイクいじりの“塩梅”
#お笑い #インタビュー #アインシュタイン
稲田は”笑えないブス”だった
――気持ちが変わったのは?
河井 『M-1』が2010年に終わるっていうのがわかって、出えへんまま終わるのもなぁというのもあったんです。ほんなら1回ちょっと出てみようか、みたいなのでやり始めたのが、きっかけといえばきっかけだと思いますね。
――組んでみて、印象は変わりましたか?
河井 いや、まぁ組んで変わったっていうことはあんまりないですね。もうある程度はわかっていたので。これとやっていくのか、大変やな、って(笑)。
稲田 めちゃめちゃ嫌々やん……
河井 いやいや、違う。最初は大変ですよ、やっぱり。今よりさらにブスやったので。笑えないブスやったかもわからないです、本当に。
――笑えないブスですか?
河井 今よりも暗かったですし、それこそ。
――今は稲田さんのポジティブな部分が結構フィーチャーされていますが、当時はそういう感じではなかったと。
河井 元の性格はそうやったのかもわかんないですけど、表にあんまり出せてなかったのかもわからないですね。
――河井さんが、それを引き出した……?
河井 いや、そういうつもりでもないんですけど。僕も自分のことでいっぱいいっぱいやったので。徐々にっていうことやと思う。いろんな場面でお仕事させていただいたりとか、いろんな失敗をしてやと思いますけど。
――だんだん「あ、こういうふうにやっていけばいいんだな」という、アインシュタインの形に。
河井 そうですね。でも、何をどうしたらっていうのは、ほんまに劇場の出番を1個1個しっかりちゃんと向き合ってっていうのの積み重ねなのかな、と思いますけど。
――ネタも、そこまで容姿のことを引っ張らないですよね。
河井 意識して、っていうわけじゃないんですけどね。ほんまやったら……。
稲田 フリで入れるくらい。
河井 うまいこと入れられるほうがいいのはいいな、とは思ってるんですけど。
稲田 ネタによってはメチャクチャ入れてるし。でも、毎回毎回そんなブサイクいじりばっかりやと、お客さんも胃もたれするんで。
河井 いじり始めたら、僕らの持ち時間である5分じゃ入りきらない。
――あえてつかみでとどめてっていう。
河井 そうですね、ほどよく……。
稲田 そんな感じですよね。35年ブスやから。35年は5分に収まらない。
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