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日刊サイゾー トップ > エンタメ > テレビ  > 「モンスターアイドル」物足りない?
「モンスターアイドル」レビュー

『水曜日のダウンタウン』のクロちゃん新企画「モンスターアイドル」に感じる物足りなさ

『水曜日のダウンタウン』公式サイトより

 11月6日放送『水曜日のダウンタウン』(TBS系)にて、新企画「MONSTER IDOL」がスタートした。アイドルを目指す16名の候補生が招集され、安田大サーカス・クロちゃんがメンバーを選抜、プロデュースしていくという内容である。

 候補生のいる一室に目隠しされたクロちゃんが連れてこられた。彼は趣旨を把握していない。アイマスクを外し、手に持たされた手紙を読んで勝手がわかったクロちゃんは、態度が一変した。

「だったら、もう審査始まってるからね。ああ、そういう立ち位置ね。立場わかったわ、うん」(クロちゃん)

 さっきまで「何何何? うわーっ、何!?」と狼狽していたのに、立場の強さを把握したら口調と表情を一変させ、上から目線に変身するこの男。

 続いて、BiSHなどを擁する音楽プロダクション「WACK」代表の渡辺淳之介氏よりクロちゃんに、企画趣旨があらためて説明された。クロちゃんはメンバーを選抜するだけでなく、曲や歌詞、振り付けなどすべてを担当。そして、今回結成するグループはWACKからのデビューがすでに予定されている。クロちゃんは気になることを渡辺氏に質問した。

クロちゃん「ちなみになんですけど、作るアイドルは(僕との) 恋愛はOKなんですか?」

渡辺「基本、クロちゃんにお任せします」

 任せるなよ! というか、事前にこんな質問をして言質を取っているクロちゃんに抜かりがない。

 プロデューサー然とした態度で颯爽と候補生の前に現れたクロちゃんはくぎを刺した。

「僕が全権持ってるってことがはっきりわかりました。なので、僕にしっかりアピールできないとダメです。僕1人を好きにさせることができなければ、誰からも愛されません」

 もっともらしいことを言い、候補生たちをハーレムの世界へ誘導しようとするクロちゃん。番組放送中にクロちゃんは「俺がルールって事でいいしんね。」とツイートしていた。

「クロちゃん、大好き!」のモードにスイッチするアイドル候補生の覚悟

 続いて、審査は「アピールタイム」に突入。「アピールタイム」という字面からはヤバさしか感じないが、クロちゃんと候補生がドリンクやスナック菓子を飲み食いするだけのチェックポイントだ。早い話、プロデューサーに気に入られたい候補生らがクロちゃんにグイグイ行く争いの場。ある女の子は「クロちゃんさんにカンパーイ!」とヨイショをし、ある女の子はほっぺたの柔らかさをアピールした。当然、クロちゃんは彼女の頬を触りにいき、得意げにニヤついた。

 ほっぺたが柔らかかった女の子の名前はカエデ。なぜか、審査会場にはソファ席が用意されている。クロちゃんは彼女をソファへ連れていき、2人きりで話すことを望んだ。カエデと向かい合ったクロちゃんは彼女 の手を握り「もしも好き同士になってデートに行くならどこに行きたい?」と、アイドルとはビタイチ 関係ない質問をぶつけにいく。さらには「何かあったら守るね」と決めゼリフを吐いた。やみくもに「守るね」と彼は口にするが、一体何から守るというのだろう? 今のところ、危険人物はクロちゃんなのに。

 スタジオでVTRを見ていた重盛さと美の一言が興味深い。

「芸能界を生き延びるためには、エロい人にも悪い人にも好かれないといけないじゃないですか。どんな厳しい世界でも生きていかないといけないので」

 この場にいる候補生たちは、アイドルになりたくて必死。本気だ。だからこそ、気持ち悪さを感じたとしても「クロちゃんさん、大好きです!」というモードへ当然のようにスイッチできる。抵抗するという選択肢自体がない。クロちゃんも怖いし、候補生たちの覚悟にも身震いする。

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