トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > 社会 > 政治・経済  > 大戸屋で不審を招いたオペレーション

赤字転落した定食店チェーンの大戸屋で、男性客の不審を招いた「接客オペレーション」

イメージ画像/出典:acworks

 定食店チェーンの大戸屋が5日、業績が赤字に転落する見込みであることを発表。これが報じられると、ネットには一斉に大戸屋批判の声が渦巻いた。なぜ大戸屋は、一部のネットユーザーからこれほど忌み嫌われているのか?

 女性でも気軽に入れる定食屋として評価を得てきた大戸屋。しかし、ここ数年は迷走が続いている。5日の発表では、4~9月期の売上高見通しを、従来予想の130億円から123億円に下方修正。儲けを示す営業損益も、4,000万円の黒字予想から1億9,000万円の赤字になる見通しだと発表した。飲食業界に詳しい週刊誌の経済記者がいう。

「大戸屋はほんの数年前まで、“おひとりさま”と呼ばれる女子を取り込むことに成功し、経営は順調でした。店をガラス張りにして、女性でも気軽に入れるように努める一方、“一人ランチ”をしているところを見られないよう、2階や地下に店を構えるなど、きめ細かい戦略が実を結び、『定食屋=男性』という既成概念を破壊したのです。

 しかし、健康志向のメニューを採用したことで、ドカッとボリュームのある食事をしたい男性の足が徐々に遠のいたほか、今年2月にはバイトによる不適切動画の投稿事件も発生。還元率が良かったポイントカードの廃止、人気だった大戸屋ランチの廃止(その後復活)、一斉値上げなど、打ち出す策がことごとく外れ、ファンを一気に失いました。さらに秋の定番のサンマ焼き定食も、記録的不漁で思うように提供できず、こういったことの積み重なりが赤字転落に繋がったのでしょう」(経済記者)

 とはいえ、ただこれだけなら、いち企業のよくある失敗だ。バイトテロや一斉値上げなどは、どの企業でも起こり得る。そんななか、赤字転落のニュースに鋭く反応したのは男性たちだ。大戸屋を月に1回程度利用してきた40代の男性・Yさんはいう。

「オフィスの近くに店があるので、10年以上前から月に1~2回のペースで大戸屋を利用してきました。特にサンマ焼き定食は毎年楽しみにしていました。しかし、ある時に気づいたのですが、大戸屋って、男性の一人客はカウンター席に案内されますが、女性の一人客はテーブルに案内されるんですよ。男性にとっては面白くはないですよね」(Yさん)

 こういった感想を抱いているのはYさんだけではない。大戸屋の赤字転落を伝えるニュースに対し、ネットには、「女には1人でもテーブル席に通すのに、男だと大きな荷物を持ってても狭いカウンター席に通す」「1人で行くと、女は優先的に広いテーブル席に通すのに男は店内ガラガラでも狭い端っこのカウンター席に通されたりする」といった、男性からの怨嗟の声が次々と登場。女性客を取り込んで活路を見出した大戸屋だが、こういった疑問を解消できなければ、業績のV字回復は望めない。前出の経済記者がいう。

「大戸屋では2015年に創業者が急逝した後、会社側と創業家によるドラマさながらのお家騒動が起き、ついに先日、コロワイドが筆頭株主となる形で一応収束しました。コロワイドは居酒屋の『甘太郎』や『かっぱ寿司』『牛角』などを持つ会社です。このままでは大戸屋はジリ貧ですし、コロワイドの蔵人金男会長は豪腕で知られていますから、かなり大胆な方針転換も十分あり得るでしょう」(前出・経済記者)

 お家騒動は終わったが、今度は外食の超大手が乗り込んで来て、まさに“一難去ってまた一難”。女性陣が優雅なおひとりさまランチが楽しむ陰には、ドロドロの事情が渦巻いているようだ。

最終更新:2019/11/11 12:12
ページ上部へ戻る

配給映画