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深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】vol.556

史上最高の官能スパイコメディが奇跡の続編化!!  忘れられない笑激『クライングフリーセックス』

前作をぐんと上回る、壮大なくだらなさ

局部がつながった状態のナオミ(合アレン)とコブラ(マイケル・ファンコーニ)は、決死の連係プレイで血路を切り開いていく。

 本作を撮ったのは岩崎友彦監督。通称“エビ天”こと『三宅裕司のえびぞり巨匠天国』(91年放送/TBS系)の名物監督となり、その後もインディーズ映画シーンで活動を続けてきた。キム・ギドク監督の日本ロケ作品『STOP』(17)のプロデュース&出演を務めた女優・合アレンを主演に起用し、撮影期間4日間で『クライングフリーセックス』を撮り上げてみせた。製作費は『カメ止め』の300万円を遥かに下回る20万円だった。

 岩崎監督が『クライングフリーセックス』の長編化構想を語った際は、誰もが受け狙いのギャグだろうと思っていたのだが、噓から出たまことならぬギャグから生まれた続編。ナオミとコブラのその後を描いた『クライングフリーセックス Never Again!』が完成した。今回の上映時間は45分。長編映画と呼ぶにはまだ短いが、前作を上回る壮大なくだらなさが繰り広げられるアクションコメディ大作に仕上がっている。

 前回のミッションで九死に一生を得たナオミとコブラ。「お前とは二度とファックはしない」と毒づき合いながら別れた2人だったが、再び過酷なミッションが下る。ナオミとコブラはセックスしながら戦うことで、人間離れした能力を発揮した。このことに着目した某国の秘密組織は、ナオミとコブラのように男女が合体したスナイパーカップル“セクサー”を開発&増産し、世界征服をもくろんでいた。ナオミ&コブラは、このセクサーたちの秘密特訓基地に潜入することになる。

 ウイリアム・ワイラー監督のアクション巨編『ベン・ハー』(59)を彷彿させる大スペクタクルシーンに、ナオミのファーストミッションを描いた回想シーンやサブキャラの活躍もあり。前作ファンの期待は、決して裏切らないだろう。

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