菅官房長官が疑心暗鬼!? 側近大臣が立て続けにスキャンダル辞任で、ポスト安倍の座が危うし
#週刊誌 #元木昌彦 #週刊誌スクープ大賞
ところで安倍首相の側近にはろくなものがいない。荻生田光一もその一人である。
英語の民間試験を実施するというバカげたものを、大学入試の共通テストにしたことがそもそも間違いだったが、それについて、文科相になったばかりの萩生田が、学生たちに向けて「身に丈に合わせてがんばって」と、呆れ果てたことを口走ったのだ。
それはそうだろう。何しろ、この民間試験を採用するのは全国の大学の6割程度なのに、受験生は、志望校の中に採用している大学があれば、民間試験を受けないわけにはいかない。
それの受験料や、会場も少ないから、地方在住の受験生は受けるために交通費や宿泊代も払わなければいけない。
負担は大きい。受験は公正でなければいけないのに、これでは文科省自らが、自分の親の身の丈(収入)を考えて大学を選びなさいといっているようなものだ。
その上、萩生田は、自分の能力を考えて「身の丈に合う」大学を選べといってしまったのである。
早速、批判が巻き起こり、萩生田は、発言撤回に追い込まれた。
名古屋大学の中嶋哲彦教授が、なぜこのようなバカな「英語の民間試験」というおかしなものを唐突に実施しようとしたのかを、こう解説している。
「始まりは、経済界からの『英語で交渉できる人材需要』と『民間試験の大学入試利用』の要望です。そして、政権主導のトップダウンで、一連の大学入試改革が進められました」
特に英語は『読む・聞く・話す・書く』の4技能を評価するために、英検やGTEC、TEAPなど7種類の民間試験が活用されることになったというのである。
さらに中嶋教授はこういう。
「従来の、読み書きの知識が中心の試験は、塾に行けなくても参考書を手に頑張ることもできました。しかし、英語の『リスニングやスピーキング』の技術は、留学や塾などで練習する機会がないと、スキルの向上は難しい。つまり、受験生が対策に『どれだけお金をかけたか』で、有利不利が決まってしまう」
経済界にいわれれば、受験生のことなど考えずに、いいなりになってしまう安倍政権のいい加減さが、ここでも暴露されたということである。
実施が延期になったのは当然で、結局、やめてしまうことになるだろう。
それとも、英語を習うおカネも、受験料も、宿泊代も、すべて政府が負担するというのだろうか。
ところでショッキングな情報が先週のニューズウイーク日本版に載っていた。これが本当なら大ニュースだ。あえて取り上げる。
なぜなら、あのトランプ大統領が辞任するというのである。
今アメリカは、トランプの「ウクライナ疑惑」でもちきりだ。ニューズのコラムニスト・サム・ポトリッキオジョージタウン教授によれば、ニクソンが1974年にウオーターゲート事件で辞任に追い込まれて以来、これほど大統領の座が危うくなったことはないという。
今年の7月、ウクライナのゼレンスキー大統領にトランプが電話して、来年の大統領選で最大のライバルと目される、バイデン副大統領と息子のスキャンダルを捜査するよう要求したというのである。
協力しなければ、4億ドル近い軍事援助を行わないと伝えたという。米駐ウクライナ代理大使と元ホワイトハウス高官が下院でそう証言しているのだ。
一般的な見方としては、野党民主党がトランプ罷免の弾劾裁判を行うことは難しくはないが、トランプを失職させるには、共和党が大多数の上院で3分の2以上の賛成を得なければならないから難しいというものだ。
だが、この筆者は、こう予想する。
「トランプは、来年の大統領選への出馬を取りやめる。共和党員がトランプに愛想を尽かす可能性もあるし、大統領選不出馬と引き換えに疑惑追及を停止することで『ディール(取引)』がまとまる可能性もある」
トランプは4年間の自分の政権が大成功だったとし、自分のテレビ局を設立するかもしれないというのである。これだけの見方が出ているというのに、この国の週刊誌の何とも危機感の薄い誌面作りに、かえって危機感を持つ。
新潮で、三船美佳と結婚・離婚した歌手の高橋ジョージが、別離後5年にして、ようやく14歳になったひとり娘と再会を果たした時のことを語っている。
「最期に会った時は『パパ』と呼ばれていましたが、この時は『あんた』でした。日頃ママが苦労しているのにお前はよく顔を出せたなって言いたげな表情。無論、私と打ち解ける気なんてさらさらありませんでした」
親権の問題は、離婚した後も元夫婦を苦しめる。日本の場合、離婚後親権はどちらかの親が持つ「単独親権」制度が100年以上も続いてきている。
子どもに会えない辛さから、精神を病んでしまったり、苦悩のあまり自殺するケースもある。英米のように、離婚後も両方の親が親権を持ち、子育てを分担する「共同親権」の導入が叫ばれているという。
私は高橋のこの言葉に大きく頷く。
「正直、一人の奥さんと添い遂げる人は立派だけど、これからの時代は、それをスタンダードにしちゃいけないよな、と思います。(中略)夫婦ってもともと他人ですよ。それはなかなか難しいことじゃないかな、と思う」
今度結婚すれば、3回目になると高橋はいう。実に羨ましい。
11月10日で俳優の高倉健が亡くなってから5年になる。
文藝春秋から、高倉健が養女にしたといわれる小田貴月(おだたか・54歳)という女性の手記『高倉健 その愛』が出版された。
帯に「人知れず2人で暮らした17年の日々。孤高の映画俳優が最後に愛した女性による初めての手記」とある。
さらに、「高倉からのリクエストはたった一つ、『化粧をしないでください』でした――」という意味深な言葉も添えてある。
彼女にまつわる様々な疑問は、ノンフィクション・ライターの森功が丹念な取材に基づいて書いた『高倉健 七つの顔を隠し続けた男』(講談社)に詳しい。
その多くの疑問に、一つでも二つでも答えているのではないかと思って早速読んでみた。期待は見事に裏切られた。
私も編集者の端くれだから、この本に私がタイトルを付けるとすれば、『家政婦は見た! 高倉健の私生活』とでもするだろう。
それでも読みたい方は、どうぞどうぞ。
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