チュートリアル徳井義実の申告漏れ騒動で思い出す、漫画家・西原理恵子の「脱税できるかな」伝説
【おたぽるより】
東京国税局から1億円を超える巨額の申告漏れや、2000万円にも及ぶ所得隠しを指摘されて、活動を当面自粛することになってしまったお笑いコンビ・チュートリアルの徳井義実。
スポットライトを浴びて、お金が儲かれば税務署は確実に目を付けるもの。それは、芸能界のみならず、マンガやアニメ業界などでも変わらない。
そんな中で、税金を巡る伝説で知られるのはマンガ家の西原理恵子。その税務署との攻防は『できるかなV3』(扶桑社)に「脱税できるかな」として収録されている。ここで描かれているのは申告漏れではなく、完全に脱税である。領収書の金額にゼロを加えたり、存在しないアシスタントの雇っていることによって経費を水増し。
当然、税務署がやってきて1億円の追徴課税を要求されるのだが、西原は徹底抗戦をする。最初は「5000万円ならば」と減額してきた税務署にも首を縦に振らず、最終的には1億円が1500万円に減額されたのである。
こんな強引な決着の仕方ができたのも、西原の作風によるものというほかはない。人気商売であり、最近は一般人以上の品行方正さが求められる芸能人。それは徳井も例外ではない。対して、西原はそんなトラブルもマンガのネタにできる「ヨゴレ」だし、作品を通じて脱税が批判されないキャラクター性がある。世の中、悪評をもネタにするぐらいの強烈な人のほうが税金も安くて済むということか?
西原の事例はごくごくまれだが、税務署と攻防を繰り広げているマンガ家というものは意外に多い。
「週刊連載をしていたら収入が増えたので税務署が調査にやってきたのですが、アシスタントを4人も使っているのはおかしいというんです。自分はそうでなくては描くことができないと説明したのですけど、多すぎるのではないかと何度もいうもので最後は大げんかですよ」(中堅マンガ家)
さらに問題になるのは経費。これはマンガ家やライターなどは確実に体験していることだろうが、情報を得るために購入した本や映画、旅行費用などの扱いに頭を悩ませたことがある人は多い。なにしろ、どこにアイデアの種やネタは転がっているかわからないもの。仕事をしている時だけでなく24時間、原稿のことを考えている時に使ったお金はみんな経費になってよいはずなのだが……。
(文=大居 候)
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