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2020年秋のヒロインは杉咲花に! NHKが朝ドラのオーディションをやらなくなったワケとは?

杉咲花オフィシャルサイトより

 2020年秋に放送開始するNHK連続テレビ小説『おちょやん』のヒロインが、若手演技派女優の杉咲花に決定した。

 同ドラマは「大阪のお母さん」として親しまれてきた、女優・浪花千栄子さんの人生をモデルにした作品。大阪の南河内の貧しい家に生まれた主人公・竹井千代が、奉公に出ていた道頓堀で芝居のすばらしさに魅了され、女優の道を目指して、喜劇の世界と出会い、喜劇界のプリンスと二人三脚で、昭和の戦前、戦中、戦後の激動期を駆け抜ける物語だ。

 朝ドラといえば、オーディションを開いて経験の乏しい若手女優をヒロインに抜擢するのが慣例だったが、18年後期『まんぷく』で実力派のママさん女優・安藤サクラをキャスティングで起用してから流れが変わった。記念の100作目(今年前期)となった『なつぞら』の広瀬すず、オンエア中の『スカーレット』の戸田恵梨香、来年春にスタートする『エール』の窪田正孝、そして『おちょやん』の杉咲で、ヒロイン(主演)は5作連続、オーディションなしでの選出となった。

 熱心な朝ドラファンの中には、「キャリアの浅い無名の若手ヒロインがドラマを通して成長していく姿を見るのが楽しみ」という人も多い。事実、朝ドラで飛躍した、『あさが来た』の波瑠、『とと姉ちゃん』の高畑充希らは、その後大ブレークを果たしたし、『半分、青い。』の永野芽郁は各方面からオファーが殺到しているという。それではなぜ、NHKは路線を変更して、朝ドラのオーディションをやらなくなったのだろうか。

「一言で言えば、ズバリ視聴率至上主義とNHKの働き方改革の影響でしょうね。朝ドラは『あまちゃん』(13年前期、能年玲奈=現のん=主演)が社会現象を巻き起こすほどの大ヒットとなり、以後、視聴率20%(ビデオリサーチ調べ、関東地区・以下同)超えが当たり前になっていて、着実に数字が獲れる女優をキャスティングで選択するように変わりました。また、働き方改革で、撮影にかけられる時間的な余裕がなくなったのです。キャリアのないヒロインを使うことで、NGや演技指導が増えてしまうと、もう時間が足りなくなってしまいます。オーディションからキャスティングに変更されたのは、もう必然だと思います。今後、仮にオーディションをやることがあっても、“出来レース”の可能性が高くなるでしょう。使えるかどうかわからない未知数の女優を、いちかばちか抜擢する余裕はないですよ」(テレビ局関係者)

 新たにヒロインに決まった杉咲は『とと姉ちゃん』で、主人公・常子(高畑)の妹・美子役で出演しており、朝ドラのハードな撮影も経験済み。放送中のNHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』での演技も高評価を受けている。1月期に主演した連ドラ『ハケン占い師アタル』(テレビ朝日系)は平均10.7%と、しっかり結果も出しており、NHKとしては、ヒロインにうってつけの人材だったのだろう。新人ヒロインのフレッシュな演技を、もう朝ドラで見られなくなるのはさびしい気もするが……。

 

最終更新:2019/11/05 17:30
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