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日刊サイゾー トップ > エンタメ > テレビ  > 千鳥・大悟のたばこ偏愛が昇華

千鳥・大悟のたばこ偏愛が思わぬ形で昇華! 『テレビ千鳥』アベマ企画は後世への貴重な資料映像になる!?

今年中じゃなきゃ無理だった企画

 最後は、虎ノ門のオフィス街へ足を運んだ千鳥。実はこの街にはJTのビルがあるのだ。

 ビルに足を踏み入れた大悟は「JTさんにはたばこで20年近くお世話になってるので、挨拶しとかないとと思って今日来ました。遅れました、ごめんなさい」と一礼。すごい腰の低さである。おなじみ「JT」のロゴマークが視界に入ると「あの刺青入れようかな」とうかつなことを言いだすし。きっと、深きたばこ愛ゆえだろう。まあ、大悟が吸っているのはアメリカンスピリットなのだが……。

 JTの喫煙所がまた広い。今、どの飲食店も職場も喫煙スペースを狭める傾向にあるのに、ここだけは違った。たばこに火をつけた大悟は感無量の表情だ。

大悟「あ~、なんかたばこも喜んでます。“ただいま~”って言ってるわ。親の元に帰ったような感じやろうな」

 JTの喫煙所は、窓から見る風景も違う。景色がすごくいいのだ。

大悟「(ビルの)1本1本がたばこみたいやね、こうやって見ると」

ノブ「どうかしとるんか」

 確かにどうかしてる企画だ。今回、同番組は、なぜこんな企画を決行したのだろう?  その理由は、時代の流れ。健康増進法の一部改正が2020年4月に全面施行となり、喫煙スペースの規制・分煙はより厳格化される。喫茶店や雀荘、パチンコ店までが禁煙になっていく流れがあるのだ。

大悟「最後に喫煙所を巡りたい。今年中にやらな、無理やったかもしれん」

 もちろん、来年に開催されるオリンピックも時代の流れと無関係ではない。

大悟 「わし、オリンピック会場でたばこ吸うて捕まっちゃろうかな、来年(笑)」

 図らずも、この企画は失われゆく風景を記録する機能を果たしている。再開発前の駅前写真のような、20年前に録画したVHSに残るCM映像のような。ある種、タイムカプセル的な役割を担っているのだ。

 喫煙者が自己主張しにくくなっている昨今。やはり、地上波で放送するのは難しい企画だったと思う。だからこそ、好事家の目を引いた。不毛な企画に見せかけて、一部の層にとっては決して不毛じゃなかった。

(文=寺西ジャジューカ)

最終更新:2019/10/28 14:00
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