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“じゃない方芸人”好きのタモリが、ハライチ2人にロックオン!

”じゃない方芸人”に茶々を入れて至福の顔になるタモリ

 10月18日放送『タモリ倶楽部』(テレビ朝日系)にゲスト出演したのはハライチの2人。この番組は上り調子の芸人コンビを招き、進行の役割を担わせることが多い。司会を放棄し、徹底して進行を邪魔する存在でいることにタモリは喜びを感じている節がある。

 「毎度おなじみ、流浪の番組~」とタモリが恒例の挨拶をした直後、例によってハライチの2人がフレームイン。「タモリさん、最近は~」と番組の趣旨を説明しようとしたら、なんの脈絡もなくタモリがハライチ・岩井勇気に向かって「お前、誰か恨んでんのか?」と質問した。「そんな顔してますけど(笑)」と困惑する岩井を見たときのタモリの表情が本当にうれしそうだ。

 タモリは、ときどきこういうことを言うのである。「そう思った」ことを、0.5拍外してぶっ込んでくる。そして、ウォッチャーは認識する。タモリのターゲットは岩井なのか、と。何しろ、番組が中盤に差し掛かろうとしているタイミングでも、アジアンテイストのシャツを着る岩井に「ベトナムではそうなのか?」と、タモリは懲りずに茶々を入れ続けた。

 過去のタモリを思い返すと、雨上がり決死隊・蛍原徹に向けて口にした「あれ、死んでる?」の一言はあまりに鮮烈だった。アリtoキリギリス(16年に解散)でタモリがお気に入りだったのは石塚義之(長身のほう)。石塚に「受精が雑 」と言い放っておきながら、別荘に石塚を招いて2人きりで過ごした気まぐれな一面も持っている。

 タモリが著名人の容姿を何かに喩えた“あだ名リスト”をまとめたページがネット上に存在する。それを眺めていると、1つの傾向が浮き彫りになってくる。かつて、タモリは岩尾望のことを「川原の石」呼ばわりした。タモリがフットボールアワーで気にしたのは後藤輝基ではなく岩尾のほうなのだ。チュートリアルなら福田充徳に「アフリカの戦士が持っている盾」、タカアンドトシならトシに「実写版忍者ハットリくん」、アンガールズなら山根良顕に「南極の海の中にいる長い虫」と、タモリは執拗に茶々を入れていく。

「やる気のある者は去れ!」という名言はおなじみだが、タモリはコンビの目立ってないほうを好みがちだ。そっち側へ執拗に茶々を入れ、1人でうれしそうな顔をする。

……と思いきや、ハライチに限って言えば、タモリは澤部佑についてもウズウズしていた模様。今回の『タモリ倶楽部』では、まったく別の話題で盛り上がっていたのに、突然「(眉毛の端と頭髪の生え際を指して)お前、ここつなげて、(おでこを指して)ここを湖にするの?」と、澤部の顔の造形をイジり始めたタモリ。その茶々を澤部が1つ1つ律義に否定するたび、ドンドン幸せそうになっていくタモリの表情。ハライチは2人ともがタモリの的に成り得るコンビだった。確かに両者ともに気になる容姿をしているし、イジられやすいかわいらしさも備えている。

 それにしても、タモリはまだまだ元気。あんなにうれしそうな顔をする74歳を、世間ではあまり見ない。

(文=寺西ジャジューカ)

最終更新:2019/10/21 14:00
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