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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > ポイント賦与は税金がかかる!?
さんきゅう倉田の貨「へぇ~!」のはなし【3】

キャッシュレス還元の落とし穴 ポイント賦与は税金がかかるかもしれないって知ってた!?

値引きとポイント、どっちが得なの?

 では値引きとポイント、どっちが得なのでしょうか? この問いに対してもし、あなたがどちらも同じだと思っているのなら、数学が苦手かお金について何も考えていないことになります。家電量販店で、ポイント20%還元につられてモノを買ったことがありませんか?

 20%のポイントがもらえるのと、20%の値引きは意味がまったく違います。計算してみましょう。

→ポイントの場合

1万円を支払うと、2000円分のポイントがもらえます。このポイントを使うと、2000円分の物が買えるので、1万2000円分の物を、1万円で買ったことになります。

→値引きの場合

さて、1万円を支払うと、いくら分買えるでしょうか? なんと、1万2500円分買うことができます。1万2500円の20%引きが、1万円になるからです。

 つまり、値引きのほうが得、ということがわかります。

ポイント付与だと、税金がかかる!

 値引きとポイントは税金の面でも違いがあります。値引きは、その商品の値段が変わったのと変わりません。スーパーの野菜は毎日同じ金額ではありませんし、お惣菜がタイムセールになることもあります。セールのときに商品を買ったからと言って、買い物上手とほめられることはあっても、税金はかかりませんよね。こういうのは、一般的な、お店とみなさんの取り引きの範ちゅうです。

 でも、ポイントは、「もらえる」。

 ポイントをもらった人は、ポイントを使って、物と買ったりサービスをうけたりする権利がありますよね。つまり、ポイントがもらえるシステムは、お店との贈与契約なんです。あなたはお店から、ポイントの贈与をうけたのです。(※そのお店や商品、決済の方法、ポイントの内容によって扱いがちがいます)

 では、ポイントをもらったら、どうすればいいのでしょうか? お店からもらったポイントは使用すると、一時所得という所得になり税金がかかります(むずかしければ忘れてください)。

 でも、年間50万円までなら税金がかかりません。まぁポイントをそんなにたくさんもらう人はめったにいないはず(5%還元のお店で、1000万円分の支払い!)。もし、もらったら、もらってから考えてください。

☆今回のポイント
「値引きが得、ポイントは50万円分使ったら税金がかかるかも」

 値引きとポイントを同じだと考えていた人は、まだまだお金の勉強が必要です。正しい知識を身につけて、損をしないようにしましょう。

●さんきゅう倉田
大学卒業後、国税専門官試験を受けて東京国税局に入庁。法人税の調査などを行ったのち退職、芸人となる。芸人活動の傍ら、執筆や講演で生計を立てる。好きな言葉『増税』。

最終更新:2019/10/11 14:51
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