日本が”清浄国”から格下げで海外から非洗浄豚が流入!? 誤解が広がる「豚コレラの真実」
2019/09/30 12:12
#豚コレラ #農水省
「非清浄国」への格下げで養豚業への打撃は甚大に
実は、豚コレラの感染した豚の抗体とワクチンを接種することで出来上がる抗体は、区別がつかない。このため、豚コレラの発生が終息に向かう過程で、ワクチンの接種を減らしたり中止したりして豚の抗体検査を行い、抗体が見つかっても、それがワクチンによるものなのかが判別できないのだ。このため、豚コレラの終息の判断に時間がかかることになる。
「清浄国」から「非清浄国」になると、豚肉の輸出が難しくなる。もっとも、豚肉の輸出実績は2018年で10億円程度なので、日本の輸出に大きな影響を与えることはないが、近年、東南アジアを中心に日本の豚肉需要が着実に増加してきているだけに、養豚業への打撃は大きい。
http://www.maff.go.jp/j/shokusan/export/e_info/attach/pdf/zisseki-179.pdf
さらに、日本は清浄国だったため、非清浄国からの豚肉の輸入を制限してきているが、日本自体が非清浄国となれば、他の非清浄国からの豚肉の輸入を制限できなくなるという問題も出てくる。
もちろん、そもそも豚コレラ事態が人体への影響がないため、豚コレラワクチンを接種した豚肉を食べても問題はないのだが、ワクチンを接種することで国内でも流通に制限がかかるため、「豚肉が品薄になり、場合によっては特定の地域では豚肉がなくなる可能性もある。また、豚肉の価格が高騰する可能性も出てくる」(流通業者)という。
それでも農水省は9月19日に、豚コレラ問題に対して豚へのワクチン接種を実施する方針を固めた。これで、いよいよ豚肉が品薄状態になる可能性が、非常に高まったことになる。焼肉屋からトントロが消えるかも知れないのだ。
最終更新:2019/09/30 12:12
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
08:20更新
イチオシ記事
現役ヤクザも視聴する78歳の元山口組顧問弁護士・山之内幸夫が「アウトロー系YouTuber」に大転身した驚愕の理由