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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム > 週刊誌スクープ大賞  > 前澤社長の退任劇で第二幕?
週刊誌スクープ大賞

ZOZO前澤社長の”人間失格”退任劇、仕事を干された剛力彩芽を巡って第二幕も?

 呆れたものである。千葉の暴風による停電や家の倒壊にも、政府の決断が遅すぎて、いつまでたっても停電はなおらず、住民たちの不安は消え去らない。

 やらなくてもいい内閣改造などにうつつを抜かしている安倍首相の責任は重い。

 新潮が相も変わらず、秋篠宮家の噂話をやっている。今週は佳子さんの巻である。彼女は、15日から初めての海外公式訪問先になるオーストリアとハンガリーへ行っている。

 日本のメディアも大挙して現地取材をしているそうだが、新潮によれば、彼女の宿泊先はいずれもその国を代表する5つ星ホテルだという。

 訪問先も、有名な観光地を訪れるゆったりと楽しそうなスケジュールだが、その割にはスピーチの予定は2回しかないそうだ。

 もっと過密で、多くのスピーチをしろといいたいのだろうが、いいではないか。皇室といってもまだ遊びたい盛りの若い女性なのだから、向こうの人たちと交流を深めてくれば、後々それが生きてくる。

 私もハンガリーは好きな国だ。もう一度、ドナウ川の夕日を眺めながらトカイワインを飲みたいものである。

 ニューズウイーク日本版に、キャロル・グラック・コロンビア大学教授が「日韓が陥る『記憶の政治』の愚」という一文を寄せている。彼は、日韓双方が正しくて間違っているとして、長く敵対してきたフランスとドイツが第二次大戦後になぜ修復できたかを検証するべきだといっている。

 双方の市民社会団体と草の根運動、ドゴールとアデナウアーという、今の日韓とは比べ物にならない(筆者の個人的な考え)優れた指導者、冷戦という背景があったものの、「その関係を強固にしたのはその後の教育の変化と、若い世代を中心に社会のあらゆるレベルで交流が深まったこと」(グラック)であったという。

 そして、「日本と韓国が歴史の溝を埋めようとするなら、植民地時代の知識を学んで歴史的事実を認めることがおそらく出発点になるだろう」といっている。日本の世論調査でも、若い世代は韓国が好きという率が多く、年寄りになるにしたがって韓国嫌いが多くなる。韓国からの観光客が減っているなら、日本の若者が大挙して韓国へ行けばいい。飯はうまいし、女性たちの肌はきれいだし、何しろ3泊2日の旅行でも2万円でお釣りがくる。日本と同じでこれからがいい季節だ。

 先日、ポストが掲載した「韓国は要らない」特集に、嫌韓を煽ると批判が相次いだ。ポストも一応、お詫びらしきものを発表したが、それでは収まらないようだ。

 サンデー毎日に、これからは小学館に書かないと宣言した内田樹が「週刊ポストへの手紙」を寄せている。

「以前『新潮45』の騒ぎの時にも同じことを書いた。あえて世間の良識に反するような『政治的に正しくない』発言をなす時には、それなりの覚悟をもって臨むべきと私は思う。人を怒らせ、傷つける可能性のある文章を書くときは、それを読んで怒り、傷ついた人たちからの憎しみや恨みは執筆したもの、出版したものが引き受けるしかない。それが物書きとしての『筋の通し方』だと思う。その覚悟が無いのならはじめから『そういうこと』は書かない方がいい」

「済んだことを掘り起こして、傷口に塩を擦り込むようなことはしたくはないが、それでもこれが出版人としての矜持を欠いた態度だったということは何度でも言っておかなければならない。

 それなりに現場の経験を積んできたはずの編集者たちが示したこのモラルハザードに、私は今の日本のメディアの著しい劣化の兆候を見る。

 なぜ彼らはこうも簡単に謝罪するのか? 理由は簡単である。別にそれらの言葉は彼らが『職を賭してでも言いたいこと』ではなかったからである」

「いま日本のメディアには非常識な言説が瀰漫(びまん)している。だが、これを止めさせる合法的な根拠は今のところない。たとえ法律を作っても、その網の目をくぐり抜けて、非常識の言説はこれからも流布し続けるだろう。

 私たちにできるのは『それはいくらなんでも非常識ではないか』とか『それではことの筋目が通るまい』というような生活者の常識によって空論や妄想の暴走を抑止しすることだけである。そのような常識が通じる範囲を少しずつ押し広げることだけである」

 いつもながらの内田節が冴え渡っている。

 文藝春秋10月号の藤原正彦の「日本と韓国『国家の品格』」も相当程度の悪い嫌韓記事だと思うが、ここでは触れない。ポストは、連載執筆者だが、今回の特集には厳しく批判している作家の葉真中顕に寄稿させている。

 葉真中はまず、最大の問題は見出しにあるという。中でも「10人に1人は治療が必要」というのは、「“韓国人には特定の精神疾患が多い。だから付き合わない方がいい”という文脈を含んでしまう」から、精神疾患当事者への差別も含み、二重の差別にあたる。

 謝罪文を出したのなら、まずやるべきは、「なぜあのような記事が出たかの検証と、再発防止の取り組みだろう」と主張する。

 こうした時、批判する人間を登場させて、十分にいわせるというのはメディアがよくやる「ガス抜き」の手法である。ウチはこういう人にも誌面を提供しているんですよという“フリ”に騙されてはいけない。

 次もポストから。安倍首相は、税収が増えた、過去最高になったとバカ笑いするが、何のことはない、その大部分は増税によるものだとポストはいう。

 地球温暖化対策税、相続税、タバコも3年間で1箱あたり60円引き上げられ、海外に行くときは出国時に国際観光旅行税1000円が徴収され、24年からは森林環境税が国民1人当たり年1000円が徴収されるのだ。

 さらにサラリーマンは給与所得控除がどんどん縮小され、増税対象者は年収1500万円だったのに、来年からは年収850万円超の層の所得税も増税される。

 知らないうちに、政府がわれわれの懐から札を抜いているのだ。それをどの面して、税収が最高だなどといえるのか。

 ポストによると、そうして集め後カネを、社会福祉を充実させるために使うのはほんのちょっぴりで、公共事業やTPP対策、中でも許せないのは、トランプのいうがままに爆買いしているアメリカの兵器購入代に消えているというのである。

 防衛予算の中にFMS(対外有債軍事援助)と呼ばれる防衛装備の購入費がある。その残債が、ポストによると、5兆円を超えているという。
 われわれからむしり取ったカネを、トランプに貢いでいるのである。こんなことを許していていいはずはない。安倍のトランプへの土下座、朝貢外交を即刻やめさるべきであること、いうまでもない。書いてるそばから腹が立つ。

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