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日刊サイゾー トップ > 社会 > 政治・経済  > 横浜カジノ誘致に菅官房長官の利権

”ハマのドン”でも止められず? 横浜カジノ誘致の背後に見える「菅官房長官の利権構造」

トランプ大統領の最大の支持者はカジノ運営業者

 米国のドナルド・トランプ大統領の最大の支持者は、カジノ運営業者の「ラスベガス・サンズ」だ。同社のシェルドン・アデルソン会長はトランプ大統領の大統領選では2,000万ドル、大統領就任式では500万ドルを寄付したと伝わっている。総額25億円以上の寄付を受ければ、トランプ大統領はラスベガス・サンズに対して忖度しないわけにはいかない。

 2017年2月に安倍晋三首相が訪米した際には、トランプ大統領が安倍首相とアデルソン氏らカジノ業者を引き合わせている。トランプ大統領が安倍首相に対して、日本の首都圏でのカジノ開設を迫った構図を想像するのは難しいことではない。そして、安倍首相の忠臣である菅官房長官が首相の意を汲み、自らの選挙地盤であり“子飼い”の林市長に対して、カジノ誘致を迫ったとしてもおかしくない。

 それだけではない。菅官房長官も、神奈川県の路線を持つ京浜急行とは深い関係にある。京急の小谷昌元会長は1998年以降、菅官房長官が代表を務める「自民党神奈川県第二選挙区支部」や菅官房長官の関連団体などに対して、合計900万円の寄付を行っている。その京急は、2018年8月15日に統合型リゾート施設構想を発表している。京急にとって横浜に統合型リゾート施設ができるメリットは大きい。京急関係者によると、「候補地の最有力は山下ふ頭」だ。

 あたかも、林市長がカジノ誘致を発表することを知っていたかのように、発表当日の8月22日、ラスベガス・サンズは大阪でのカジノ開設を断念し、「東京と横浜での開発の機会に注力する」とのコメントを発表した。また、メルコリゾーツ&エンターテインメント・リミテッドも「横浜が市内に統合型リゾートを誘致する意思を表明したというニュースを聞いて、大変期待が膨らんでおります」とのコメントを発表している。

 一方、大阪でのカジノ誘致をリードしていると見られるMGMは、「大阪でのIR実現に全力を尽くす」とコメントしている。“利権を分け合った構図”にしか見えないのは筆者だけだろうか。

 山下ふ頭は東京都心に近く、羽田空港へのアクセスも良い広大な再開発候補地だ。関係者は山下ふ頭を「最後の聖地」と呼ぶ。その“聖地”は今、民意の及ばないところで再開発されようとしている。

最終更新:2019/09/11 10:30
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