沖縄で中国人が爆買いする「あるモノ」とは⁉
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ひところ列島を騒がせた、中国人旅行客による「爆買い」。東京の秋葉原や銀座では、日本製の家電製品やオムツや粉ミルクなどの日用品を買い求める大集団の姿が目立っていた。
世界的なインバウンド(訪日旅行)ブームの広がりによって外国人旅行客の顔ぶれも多彩になり、購買意欲旺盛な中国人旅行客がもたらすインパクトは薄らいだ側面もある。しかし、日本随一のリゾート地では、チャイナマネーがいまだに猛威を振るっているという。
「中国ではいま、大型クルーズ船によるアジア旅行が人気です。その寄港地になっているのが沖縄。那覇市の国際通りなどに点在する中国語の看板を掲げたドラッグストアが相変わらずのにぎわいを見せており、米軍基地が返還された跡地に2015年に開業した北中城村の商業施設「イオンモール沖縄ライカム」では、クルーズ船でやってくる中国人旅行客の“お財布”を当て込んで、船が発着する港からツアーバスを出しているほどです」(現地の旅行代理店関係者)
一方、沖縄にやってくる中国人旅行客の消費動向にも変化の兆しが出てきている。これまで彼らが「爆買い」の対象にしてきたクスリや化粧品に取って代わり、リゾート地ならではのある商品が、特にカネに糸目をつけない中国人富裕層の熱視線を集めているという。
「最近人気なのが、中古のクルーザーです。県内外の富裕層が所有するクルーザーやヨットが多く停泊する本島中南部の宜野湾港マリーナには、『クルーザーを売ってくれ』とやってくる中国人が急増しているのだとか。現地では、維持費が払いきれずに売りに出された船舶を彼らが買い取るケースも多いそうです」(同)
莫大な資産を持つ中国人の間では、沖縄の不動産も人気だ。那覇市の中心部の「新都心」と呼ばれるエリアには、新築された際に県内有数の「億ション」として話題を集めた物件がある。そこも、売りに出されてすぐに、複数の部屋が中国人によって買われたといわれており、中心部から外れた場所に建つペンションや部屋売りのホテルも人気を集めている。
「投資目的というよりは中国人富裕層のセカンドハウスとしての需要が伸びているようで、クルーザーが売れているのも、滞在時に利用する目的があるとみられます」(同)
こうした中国人旅行客の消費動向の変化によって、思わぬ収入を手にする者も。
「クルーザーを買い求める中国人旅行客の多くは、現金で決済する。ところが中国では、2万元(29万6,000円相当)以上、もしくは5,000ドル(52万5,000円相当)以上を国外に持ち出す際に税関への申告が義務付けられるなど、制限が加えられている。そのため、契約が成立していざ口座から引き出そうとしても制限に引っかかって金が用意できず、取引が流れてしまうことが珍しくないのだとか。ただ、業者側にとって取引不調は必ずしも悲観すべき話ではなく、むしろおいしい。たとえ取引が成立しなくても、支払い済みの代金の一部は手付金として返還されない契約になっている場合も多いので、そのままポケットに収めることができるためだ」(マリーナの事情に詳しい関係者)
米国との貿易戦争で危機がささやかれる中国経済だが、まだまだ彼らの購買力は無視できない存在のようだ。
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