週刊ポストの”嫌韓”騒動、覚悟なき「韓国バッシング」はメディアにとって諸刃の剣に
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韓国バッシング特集記事を掲載した「週刊ポスト」(小学館)9月13日号の騒動が、まだまだ収束する気配はない。
ゆかりのある作家やジャーナリストからの抗議を受けたのをはじめ、批判が相次ぐ中、ポスト編集部は発売日当日の夜に「誤解を広めかねず、配慮に欠けていた」と謝罪した。しかし批判の声は鳴りやまず、編集体制そのもにも疑問の声があがっている。現場では何が起きているのか。
「『韓国人なんて要らない』『10人に1人は治療が必要』という見出しは『さすがにやりすぎた』という声が会社内でもあがっています。表紙にも特集記事の問題になった見出しタイトルが入ってることからも分かるとおり、チェックもして、問題ないという判断でした。メディアに韓国バッシングが溢れるなか、感覚が麻痺していたとしか思えません。もっとも編集部自体に反韓思想はなく、あくまでも時流に乗って特集記事を組んでいるというのが実情で、誰もここまで大騒ぎになるとは思っていませんでした。騒動について皆口を噤み、暗い表情を浮かべています。一部に『売れるから韓国バッシング記事を載せている』という声もありますが、そこまで売り上げに反映しているかは疑問。実際に今週号も部数はほとんど変わりありません」(小学館関係者)
発売直後から編集部は大騒ぎに
確かに著名人らがツイッターなどのSNSで批判をしたことで記事が拡散され、騒動が大きくなったのは事実だが、日韓関係が敏感な時期だけに、反応を読み誤ったのだとしたら、脇が甘かったと言わざるを得ない。
実際に発売直後から編集部は大騒ぎになったという。
「上層部も記事の内容を問題視したこともあり、早めに謝罪することが決まりました。また月曜の朝から抗議の電話が鳴りっぱなしで、編集部の人間は仕事に手がつかないほどでした。ただ謝罪した翌日からは激励の電話が増え、なかには『何で謝罪したんだ』と逆に抗議を受けることもあり、編集部も戸惑っているようです」(同)
記事への抗議とともに、激励する電話やメールもあったということが、世間の根深い反韓ムードを表しているともいえよう。騒動を受けて、同誌は今後も同じような内容の記事を掲載し続けるのだろうか。
「これだけ騒動が大きくなった以上、一切触れないのはかえって不自然。来週号でも韓国ネタを掲載するようですが、バランスを取った内容になりそうです。ただ過激な見出しやタイトルを控えると、却って反韓思想の読者から反発を食らう可能性もあります。韓国バッシングはメディアにとっては諸刃の剣。ヘイトはもっての他ですが、本気で韓国に対して批判するなら、それなりの覚悟が必要でしょう」(同)
ポストだけでなく、メディアの在り方も問われている。
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