NGT48と山口真帆サイドの確執再び 「山口こそ犯人と繋がり」の意味とは?
NGT48の運営会社AKSが開いたメンバーの保護者に対する説明会の音声データを、「週刊文春」(文藝春秋)がweb版で公開した。音源の中には、AKSの吉成夏子社長による「暴行事件の犯人グループは『山口真帆と繋がっていた』と言っている」との証言もあり、ファンの間に波紋を広げている。
保護者会があったのは、今月17日。NGT48が劇場公演を再開させる前日だった。40人ほどの保護者とAKSの役員、スタッフが出席したという。「週刊文春オンライン」においてその一部が、全文は有料会員制のサービス「週刊文春デジタル」にて公開されている。
山口真帆は「犯人とメンバーが繋がっている」という証拠の提出を拒否
保護者会では最初に、セキュリティー強化やSNSの講習会の内容を紹介。その後、吉成夏子社長による「現在の状況」についての説明があったという。
吉成氏はまず、山口真帆が卒業公演の際、吉成氏から「不起訴であれば事件じゃない」と言われパワハラを受けた、と明かしたことについて、「そのような事実は一切ない」と否定。公に否定しなかった理由は「言った言わないの話になってしまう」からだと説明した。
吉成氏は山口と計15時間ほど、話し合いをしたという。山口は暴行事件をShowroomで告発した際も、その後のSNSでも、一貫して「犯人と繋がっているメンバーがおり、犯行を教唆した」と主張しているが、吉成氏との面談でも同様の証言をしたという。その証拠も持っていると言い、吉成氏に対して「事件に関わった4人を解雇してほしい」と主張していたそうだ。
しかし山口は「メンバーと犯人が繋がっている証拠」の提出を求められると、「隠蔽されるから証拠は出せない」と頑なに拒んだという。今年3月に発表された「第三者委員会」の調査報告でもメンバーが事件に関与しているという事実は認められず、「証拠もないのにメンバーを解雇することはできない」ことから、運営は山口の言うメンバー4人を解雇しなかった。
民事裁判は「誰が一番“嘘つき”なのかをはっきりさせるため」
吉成氏はAKSが暴行事件の犯人に対して起こした民事裁判についても言及。AKSが裁判を起こしたのは今年7月で、犯人である男性2人に対して3000万円の損害賠償金を求めているが、吉成氏によると賠償が目的ではなく、「誰が一番“嘘つき”なのかをはっきりさせるため」。被疑者は“和解”を求めているが、それを飲めば、「AKSが犯人を丸め込み、真実を闇に葬ろうとしている」という世論が形成され、疑惑が払拭されることはないと考えたからだ。
驚くべきことに、吉成氏によれば、事件の犯人側は「今回の事件は、事件じゃない。もともと繋がっていたのは山口さん」と言っているのだという。この“繋がっていた”がどのような意味であるかは説明されていないが、裁判によって明らかにされるのだろうか。吉成氏はこの部分を明確にすれば、AKSが絶対悪かのように叩かれる状況が覆ると踏んでいるのかもしれない。
時間を今年1月の山口真帆による事件告発まで巻き戻そう。山口は一部のメンバーに対して「間違ったことをしている」との怒りを抱いており、運営にも強い不信感を持っていた。一方で、山口が事件を告発するまで、他のNGTメンバーや運営のSNS投稿は不穏な空気を一切感じさせないものであり、山口とその他メンバーとの温度差は非常に激しいことがうかがえた。事件発覚から現在に至るまで、NGTメンバーは暴行被害を受けたはずの山口を気遣うコメントもなく、その関係不和は明らかだ。
これは、山口真帆の主張が真実で、それを否定する側が虚偽だという意味ではないし、その逆でももちろんない。なぜ山口と一部メンバー・運営の間にこれほどまで深い溝ができてしまったのか、そこまで遡らなければ、全容解明に至らないのではないか、ということだ。
ともすればこれはごく私的な領域の話になり、公にすべきではないのかもしれないが、事件発生の前段階で何らかの確執がなければ、山口真帆が「犯人と繋がっているメンバーがおり、犯行を教唆した」と主張し、「メンバーの解雇」を強硬に訴えることはあり得なかったのではないか。NGTサイドにそこまで掘り下げた説明を求めることは酷だろうか。
この事件の“本質”は、まだ見えない。
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