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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 『なつぞら』低迷の原因は山口智子
テレビ辛口研究所

朝ドラ『なつぞら』低迷の原因は山口智子の起用法!?「アドリブが逆効果に……」

スタッフは山口智子に心酔?

 だが、それはある程度仕方のないことで、実際、大森氏は会見などでもアニメに対する関心の薄さを見せていたという。

「『なつぞら』はアニメーションのお仕事モノでもなければ、ヒロインがアニメーターとして成功していくサクセスストーリーでもない。あくまで『ホームドラマ』であるということを、大森さんをはじめ、制作サイドは強調しています。むしろ描きたいのは、戦災孤児であるという設定から、引き取ってくれた家や、自分が結婚して築いていく『家族の物語』であって、アニメの世界を描くのがメインではないんです」(前出・芸能記者)

 また、Twitterでは賛否両論に激しく分かれるポイントが、山口智子演じるおでん屋「風車」の亜矢美だった。

 登場したばかりの頃には「何を演じても山口智子」「浮いている」という指摘が続出。かつての山口を知らない世代からは、「そろそろ耐えきれなくなってきた。アヤミさん見てて『痛い』…。昔を知ってる人からしたら山口智子ってこんな感じよね、と思えるのか…?」といった声も出ていた。

 しかし、物語が進むにつれ、実は山口自身のせいではなく、「起用法」に問題があるのではないかとする指摘も増えてきた。

「そもそもこの風車のシーンが1番つまらなくて要らないんだよな」

「山口智子のおかげで、このドラマのダメさの理由がどんどん明るみに出てきた気がする。歴代ヒロイン勢ぞろい。スタッフ振り回され、行き交う見当違いの『忖度』。『百回記念のお祭りですから…。』大森さんも早々に投げたんだろう」

「(『あさイチ』で)なつぞらの山口智子の出演シーンを連続で見たけど、こうやって見ると、衣装も演技も面白いし楽しめるのよね。山口智子さんがヘンだったわけじゃない。むしろ魅力的。…要はドラマに全く組み込めて無かったってことじゃんー!」

 こうした意見について、テレビ誌の記者は言う。

「山口さんは非常に研究熱心な女優さんで、元・踊り子という設定であることから、鼻歌や踊りをアドリブで入れるために、当時の歌や流行なども自身で調べ、台本にぎっちり書き込んでいたことが共演者やスタッフによって明かされていました。また、基本的に山口さんのシーンはお任せで、アドリブだらけだったそうです」

 しかし、実はそれこそがドラマ中で「浮いている」理由だったのではないかと推測する。

「山口さんの人柄に魅了される共演者やスタッフは多く、『なつぞら』制作サイドは、まさに彼女に心酔してしまった印象です。だからこそ、本人のプランに任せすぎて、彼女が登場するシーンだけ別の物語のように見えてしまった。その点、現在出演している『監察医 朝顔』(フジテレビ系)で演じている夏目茶子は、自由奔放ながらも魅力的で、好評ですから、やはり起用法の問題ではないでしょうか」(同)

 咲太郎(岡田将生)の結婚により、いったん「退場」した亜矢美も、終盤で再登場することが予想される『なつぞら』。さまざまな批判はあるものの、最終的には評価を上げて、有終の美を飾ることができるだろうか? 残り1カ月の盛り上がりに期待したい。

最終更新:2019/08/28 15:11
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