星稜・奥川の評価急上昇で「163km」大船渡・佐々木とドラフトは1位指名で競合へ
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今年も多くの感動を生んだ夏の甲子園だが、大会MVPを選ぶとすれば、星稜高校(石川)の奥川恭伸で異論はないだろう。
最速163kmを誇る大船渡高校(岩手)の佐々木朗希が予選で敗れ、目玉となる選手がなかなか見当たらない中、奥川は準決勝まで防御率0.00を継続。決勝こそ敗れたものの、その見事なピッチングは鮮烈な印象を残した。こうなると俄然興味が沸くのが秋のドラフト会議だが、佐々木と奥川にはどれだけ指名が集中するのか?
大会が始まる前、世間の目が一斉に注がれていたのは佐々木だった。身長190cmの恵まれた体を持つ佐々木は、春のU-18合宿で163kmを計測し、一気に注目の的に。出身地も同じ岩手ということで、“大谷二世”とも呼ばれたが、県大会決勝戦を登板回避し、甲子園の土を踏む夢は叶わなかった。そんな中、甲子園で一気に評価を上げたのが奥川だ。今大会を現地で取材したフリーのスポーツライターがいう。
「世間の目は佐々木にばかり向いていましたが、関係者の間では、大会前から“奥川の方が上”という声もありました。春の選抜では、履正社(大阪)を被安打3、17奪三振という完璧なピッチングで完封しましたし、球速も最速154kmと、佐々木と遜色ありません。今大会の3回戦の智辯和歌山戦では14回で165球を投げきっており、スタミナも十分です。素材では佐々木に軍配があがりますが、完成度では奥川の方が上でしょう」(スポーツライター)
こうなると、12球団は「163kmの大谷二世」か「完成度の高い甲子園のヒーロー」かの選択を迫られることになるが、果たして何チームが2人を指名するのか? 週刊誌のスポーツ担当記者はいう。
「今年のドラフトは超不作で、大学生や社会人にも目立った選手はいないので、ドラフト1位指名は奥川と佐々木、さらに大学No.1投手と評価される明治大学・森下暢仁の3人に絞られます。まず、佐々木で決まりなのが日本ハムで、こちらは指名を公表済み。さらに楽天も、かつて大谷翔平を指名せず、地元から大ブーイングを浴びた過去があるので、今回は佐々木を指名せざるを得ないでしょう。一方、奥川で決まりなのは中日。奥川は石川県出身で、こちらは北陸中日新聞の販売エリアですから、奥川で間違いありません」(スポーツ担当記者)
すでに3チームの指名は確実な佐々木と奥川。残りの球団は、どう動くのか。
「佐々木と奥川の”BIG2”を避けそうなのは西武とヤクルトです。西武は競合が嫌いな上、投手陣がボロボロで即戦力が必要なので、森下で行くでしょう。またヤクルトも、今シーズンは酷い成績で立て直しが急務なので、森下で勝負しそうです。それ以外の10球団は佐々木か奥山。佐々木が6~7チーム。残りが奥山といったところでしょう」(同上)
ちなみに今年のドラフト会議は10月17日。令和初のドラフトは”2強”の激突が見ものになりそうだ。
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