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【wezzy】

宮迫博之は「子ども食堂」や清掃活動、田村亮は介護へ? ボランティアを“禊”扱いする違和感

 反社会的勢力への闇営業で謹慎処分となったお笑い芸人たちが、活動を再開した。一方、未だ芸能界復帰のめどが立っていない宮迫博之は、連日、ボランティア活動に励んでいるようだ。

 宮迫は、岡山県や神奈川県で振り込め詐欺の啓発チラシを配るなどしている。お笑い芸人ジャーナリストのインタビューマン山下によると、今月19日に山下が宮迫と電話をした際、宮迫は子どもたちに無料、または安価で食事を提供する「子ども食堂」にボランティアで参加し始めたと語っていたという。さらに詳細は不明だが、宮迫は「毎日一時間の清掃活動をして、反省の日々」を過ごしているそうだ。ただしそれら以外の時間は自宅にこもっているという。

 また、闇営業問題で謹慎処分となった吉本興業の芸人もボランティアを申し出ていたようだ。2012年に母親の生活保護不正受給が発覚し謝罪したことがきっかけで、老人ホームや介護施設、児童養護施設などをボランティアで回りトークなどをしている次長課長・河本準一は、謹慎処分となった吉本の芸人たちから「何でも良いのでボランティアをさせてください」と頼まれていたことを、自身のTwitterで明かしている。

 闇営業問題で真っ先にボランティアをすると宣言したワタナベエンターテインメント所属のザブングルは、7月7日から約1カ月間、熊本県にある介護施設で介護サポートなどをしたようだ。

 田村亮に至っては、都内にある介護付き老人ホームで介護の勉強をしていると、7月30日発売の「女性自身」(光文社)が報じている。

 今回の闇営業問題だけでなく、前出の河本準一然り、不祥事を起こした際に“禊”としてボランティア活動を始める芸能人は珍しくない。2009年に覚せい剤取締法違反容疑で逮捕された酒井法子も、「介護の勉強をする」と宣言しボランティアに参加していた。

 

EXIT兼近「ボランティアは禊のためのものじゃない」
 タレントが自発的にしていることなのかもしれないが、所属事務も不祥事を起こしたタレントにボランティアを勧め、メディアもそれを好意的に扱う。しかし、不祥事の“禊”のような形でボランティア活動や介護の仕事を始めることへの違和感もある。ボランティア活動が反省の証のように扱われることは、まるでその活動自体が一種の“罰”のように見えてしまうからだ。現場で働く人や介護職を専門とする人々への誤解も生みかねない。

 そのような違和感を表明する、吉本興業の芸人もいる。

 今月17日、お笑いコンビEXITは「EXIT早朝Fes.2019~オールナイトはもう古りぃ。朝からションテンガルアーで心も渋谷もキレイにしちゃってチャRadio体操ぶっかまし!YURIKAGOからHAKABAまで集まっちゃいまSHOW TIME!~」と題したイベントを東京・ヨシモト∞ホールで開催した。

 イベントは朝の8時からスタートし、ネタの披露やトークなどが行われたが、開演の1時間前には、自由参加でEXITと共にごみ拾いをする企画が設けられていた。EXITは昨年も、同様の企画を実施していた。

 兼近はボランティアでごみ拾いをすることについて、以下のように語っていた。

<子供もめちゃめちゃ来てくれてうれしかったです。大きくなったときに自発的にゴミを拾ってくれるんじゃないかな>
<「ボランティアは禊のためのものじゃない」ということは伝えたい>

 きっかけは何であれ、「ボランティアに参加することは良いこと」との意見もある。人手が足りない現場などでは、理由など関係なく、参加者が増えるだけで助かることもあるだろう。

 しかし少なくとも、ボランティアは誰かの罪滅ぼしをするための道具ではない。不祥事を起こした芸能人がボランティアに参加し、それをマスコミが積極的に美談として取り上げることは、やはり違うのではないだろうか。

最終更新:2019/08/24 07:15
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