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日刊サイゾー トップ > カルチャー > ネット  > プロも認める東海オンエアの企画力
若手放送作家の「超YouTube学」8月号【4】

東海オンエア、チャンネルがーどまん、SUSHI RAMEN【Riku】の企画力

テレビ業界で最もYouTubeに詳しい新進気鋭の20代放送作家、白武ときお(「しもふりチューブ」)と長崎周成(「フワちゃんTV」)が、最新のYouTube事情と注目チャンネルについて語り尽くします!

<「超YouTube学」バックナンバーはこちらから>

長崎 僕、今でこそYouTubeが大好きですけど、YouTuberのことを正直サブいなーと思っていた時期があったんですよ。そこを打ち破ったのが「東海オンエア」さん。ちゃんと企画がかゆいところに手が届いてて、秀逸なものばかりなんですよね。放送作家という目線から見て面白いなと思ったのがまず入り口ですね。

白武 例えば「第一回! 工藤新一選手権!!!」って企画で、『コナン』の工藤新一になりきって大喜利する回があるんですけど、それって芸人を経てないYouTuberがやっても成立しないんですよ。でも、東海オンエアさんは、そこを面白く持っていけている。演者のお笑い能力がめちゃくちゃ高くて、企画の切り口も面白い。テレビだったら成立しないような企画にどんどん挑戦してくところが面白いですね。

長崎 削除されちゃったんですけど、僕が好きなのは「『生肉食ったら腹壊す』って本当なの!?」ってやつ。牛タンから始まって、焼き肉のフルコースみたいなのあるじゃないですか。それを全部生で食べてみるという。「常識として生肉は食べちゃだめ、でも果たしてそうなのか」という危険すぎる検証動画になっていて、強制的に観てみたいという好奇心を駆り立てられるんですよね。やっぱりそういうのを見てみたいんですよ。

――YouTubeの規制は厳しくなってるんですか?

白武 そうですね。人を傷つけるものは基本NG。ドッキリも、行き過ぎたものはダメになっていて、どんどんお利口さんになってきている。みんな、広告がつかなくなると困りますからね。そんな中、いま一番やんちゃなのが「チャンネルがーどまん」。がーどまんの家に友達のMYが勝手に入り込んで、家の中でびっくりするようなドッキリを仕掛ける。「瞬間接着剤でワンピース全巻を天井に貼ってみた」とか、「友達の家の壁1面をポケモンカードしてみた」とか、「友達のスイッチを冷凍庫に5時間入れて凍らせてみた」とか……。一見するとウワーッて思うじゃないですか。でも、「チャンネルがーどまん」に関しては、エンタメとして成立している。“中学時代に、こういうやんちゃな奴いたよな”って。がーどまんはイタズラされて当然キレるんですけど、この人ラッパーでめちゃくちゃしゃべりが立つし、芸人顔負けのキレ芸を見せるんですよ。『トムとジェリー』でトムが最後に痛い目に遭うみたいに、毎回MYがイタズラして、がーどまんがキレるっていう構成なんですけど、絶対面白いキレ芸が見られるって担保があるし、やってることもドッキリの大喜利としてもすごい秀逸なものばっかりなので、めちゃくちゃ面白い。

長崎 これだけガイドラインが厳しくなってきている中で、それを気にせずやっているところがカリスマ性もあって、かっこよく見える気がします。あと裏目線かもしれませんが、ほぼ毎日、壁とかお気に入りのゲーム壊されたりしているのに、毎回リセットされて初めてみたいな新鮮なリアクションしているのが面白いです(笑)。YouTubeだけで見ていると、ドッキリされない日のほうが少ないはずなのに。

白武 2人は親友という関係でもあるので、過激さの中に絆というかほほえましさも垣間見える。僕より年上の人に「がーどまん」を勧めても、「こういうの無理なんだよね」ってなるんですけど、何本か見たら面白さわかるんじゃないすかね。みんながお利口さんになってる中で、本人たちのキャラに合ったことをやってるんで、視聴者からは嫌われないと思いますね。いま一番エッジがあるチャンネルだと思います。

長崎 伸び率もすごいですね。チャンネル開設してまだそんなにたってないのに、登録者数が90万人超。更新頻度も高いんですよね。

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