東京五輪前に小池百合子降ろし? 都知事選で差し向けられる女性有力候補の刺客たち
#小池百合子
参院選も終わり、10月4日召集とされる秋の臨時国会までは、しばらく「夏休み」が続く永田町。
だが水面下では、官邸は9月中旬予定の内閣改造、党役員人事に向けて動きを加速させている。結婚発表で再び「時の人」となっている小泉進次郎議員も初入閣に名前が挙がっている一人。月刊誌『文芸春秋』の9月号で進次郎氏と対談した菅義偉官房長官は、内閣改造での進次郎氏の閣僚起用を「私は良いと思う」と明言。結婚報告を首相官邸で行うという異例の対応も含めて、ここにきて進次郎氏と官邸との距離はグっと近づいてきている印象だ。
「官邸としては、将来の総理大臣への登竜門ポストである官房副長官にすえ、国政の現場を経験させたいという思いがある。しかし、現政権に批判的な石破茂議員と距離が近い進次郎氏を内閣の中枢に置くことには批判もある。そこで省庁を持たない“軽量級”ながら、注目度が高い五輪担当大臣として初入閣させるというシナリオが検討されているようだ」(自民党関係者)
もし小泉進次郎五輪担当大臣が実現すれば、2020年夏の東京五輪開催までは「自民党のホープ」が連日メディアに露出することになる。だが、今の東京五輪の「顔」は、あくまでも小池百合子東京都知事。周知のとおり、小池知事と都議会自民党は徹底的に対立しており、二階俊博自民党幹事長との個人的なつながり以外、自民党執行部との関係も冷え切ったままだ。いわば「目の上のたんこぶ」である小池氏を何とかすげ替えたいというのが、自民党の本音だろう。
そこでにわかに注目されているのが、都知事選の「前倒し案」だ。小池氏の任期は20年7月30日までだが、東京五輪の開会式は同年7月24日。通常の選挙日程では、都知事選が東京五輪開催と重なってしまう。そこで「都知事選は任期満了の前の日から30日以内に実施する」という規定があることから、例えば投開票を7月5日(日)などに前倒すことで、大会への影響を回避させるべきだという声が高まっている。自民党都連もこれ幸いと、対立候補に「あの人」を担ぎ出そうと息巻いているという。
「先の参院選の東京選挙区で圧勝した丸川珠代議員です。参院選東京選挙区では2013年が106万票、19年が114万票以上を獲得してトップ当選しており、選挙で圧倒的な強さをみせています。すでに五輪担当大臣も経験済みで、選挙の顔としても申し分ない。もちろん、まだ丸川氏を説得する段階ではないが、小池氏に勝てる候補として丸川議員に期待する声が多く上がっていることは事実です」(前出・自民党関係者)
小池氏への「刺客」候補は、自民党だけではない。先の参院選で躍進した「れいわ新撰組」代表の山本太郎元参院議員も、記者会見で東京都知事選への出馬に対して「選択肢として排除しない」と述べている。同じく参院選で新たに議席を獲得した「NHKから国民を守る党」の幹事長に就任した元ジャーナリストの上杉隆も、都知事線への立候補を検討していることを明らかにしている。さらに、立憲民主党も今度は「本命」を立ててくるのでは、とささやかれているのだ。政治部デスクが言う。
「前回の都知事選で出馬を見送った蓮舫参院議員が、今度は本気で出馬を検討しているようです。蓮舫氏自身はずっと都知事への色気を見せていたのですが、さすがに前回の『小池旋風』では勝ち目がないと判断し、出馬を断念。希望の党の勢いがなくなり、自民党との全面対決が不可避な次の都知事選ならば勝機アリと立憲執行部も見ているようです。次の都知事選では、小池、丸川、蓮舫という女性候補による三つ巴の戦いがみられるかもしれません」
東京五輪同様、都知事選でも熾烈な「金メダル争い」が繰り広げられそうだ。
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