「ファーウェイ悪く言う奴は売国奴!?」スマホ爆発事故多発も、人民総出で黙殺!
#中国 #スマホ
米調査会社IDCによると、2019年第1四半期の全世界スマートフォン出荷台数は、上からサムスン、華為(ファーウェイ)、アップル、小米(シャオミ)、Vivoで、上位5社中3社を中国メーカーが占めた。そのうちの2社で最近、スマホの爆発事故が相次いでいる。製品への信頼性が揺らいでいるが、両社に対する中国人の態度は大きく異なるようだ。
「TOPick」(7月26日付)などによると17日、中国東方航空に勤める男性がズボンのポケット内にシャオミ製スマホ「Mi MAX」を入れていたところ、突然爆発した。スマホは燃えたままズボンの中を滑り落ちていき、なんとかズボンを脱いで取り出したものの、それでもスマホは燃え続けていたという。男性は右足の太ももから脛にかけて大やけどを負った。
男性がこの件をSNSに投稿すると、シャオミからすぐに削除要請があった。事故を検証していないにもかかわらず、「製品には問題はなく、外部からの力が電池の破損を引き起こした」などと主張してきたという。男性がSNS上で批判を続けたことでようやくシャオミは話し合いに応じ、和解が成立したが、かつてサムスンのスマホが爆発事故によってシェアを落としたように、今回の事故は 中国市場での苦戦が続くシャオミの販売に影響を与えかねない。
もうひとつの爆発事故は、ファーウェイ製スマホで発生した。 「華視」(同28日付)などによると、広東省仏山市に住む男性は、買ってから10日もたっていない「HUAWEI P30」が爆発したという。そのことをSNSに投稿すると、ユーザーから意外な反応が返ってきた。「まさに(米国と)戦っている最中に、ファーウェイの品質問題について発言すべきじゃない」「こんな大変な時に暴露するなんて、お前は愛国者じゃないな。売国奴め」といった非難が殺到したのだ。あまりの炎上ぶりに、男性は投稿を削除せざるを得なかった。
ファーウェイは、米中貿易戦争の矢面に立たされているため、中国では応援しようという動きがあり、同社が不利になるような書き込みは許さないと考えているユーザーが少なくないようだ。つまり、ファーウェイは多少のエラーなら許される、ということだ。他の中国メーカーにとっては、たまったものではない。
(文=中山介石)
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