ロンブー田村亮の業界批判は2年前から一貫「ジャニーズやバーニングにも…」
『闇営業』をめぐり、メディア露出を控えているロンドンブーツ1号2号の田村亮。所属の吉本興業は「無期限謹慎」としていたが、7月20日、雨上がり決死隊の宮迫博之とともに都内で謝罪会見を開き、吉本興業上層部は「謝罪会見を開かせてくれなかった」とぶちまけた。これを皮切りに、吉本興業内のブラック体質や派閥争いが取り沙汰される展開になり、吉本側はグダグダ社長会見で著しく評判を落とすこととなった。
吉本を混乱に陥れた大きな要因は、田村亮の「飾らない言葉」だっただろう。田村と宮迫は、反社会的組織と関わったことを報じられた当該芸人らは、自分たちの言葉で経緯と謝罪を伝えるため会見したいと要望したが、会社側はこれを拒否した、と伝えた。そのやりとりの中で、爆弾を落としたのは宮迫ではなく田村だった。
「僕がすごく不信に思ったのが、『在京5社、在阪5社は吉本の株主だから、大丈夫やから』と言われました。何が大丈夫か分からないですが、もともと好きだった会社がこんな風に変わってしまったんだという思いが募っていった」
さらに、事態を「静観する」として会見を許さなかった会社に対して「僕に言わせれば、(吉本興業が)本当のファミリーだとしたら、子供が謝るのを止めるのは親ではない、と思います……。不信感しか、不信感しかなくなってしまった」と、田村は泣きじゃくる
相方・田村淳に会見について話した際のやりとりも、「淳には『僕は記者会見をする。淳とコンビができなくなる。すまない。でも、本当のことを言いたい』と伝えた。そうしたら淳は『相談してほしかった。でも、お前が本当のことを言いたいのなら』と。淳から『個人的にはコンビ解散だとは思ってないからな』と言ってくれました」と、嗚咽を漏らしながら明かした。
宮迫の芝居がかった喋りだけでは、マスコミもここまで騒がなかったかもしれない。結果的に、吉本興業のパワハラ問題がクローズアップされることとなった。
ネット中継で会見を見ていた芸人らも涙にほだされたのか、明石家さんまがラジオで「契約解除となった芸人を引き取る」趣旨の発言をしたほか、ダウンタウン・松本人志や極楽とんぼ・加藤浩次らがおのおの、社長や会長らと直談判に及んだ。特に田村を可愛がっていた加藤は、「現経営陣が変わっていただかないと、僕は辞める」と会長に伝えるなど自身の身の置きどころも踏まえた話をしたことが本人により明らかになっている。
田村亮の飾らない言葉により、はからずも吉本興業のパワハラ体質が浮き彫りになったわけだが、彼は2年前にも飾らない言葉で話題を集めたことがあった。狩野英孝が未成年女性との淫行疑惑を「FRIDAY」(講談社)に報じられ、AbemaTV生中継にて謝罪会見を行った時のことだ。この会見動画のコメント欄に、匿名にてこんなコメントを書き込んだユーザーがいた。
「狩野英孝は悪ないと思う」
「相手も分かってんねんから、言えないのは仕方ない」
「ひどい記者」
「記者もジャニーズやバーニングにもコレくらい聞けたら、認めるけど、弱小事務所の時はコレやもんなぁ~~」
このコメントはツイッターのアカウントと連動しており、匿名だったにも関わらず田村亮のツイッターのつぶやきとして公開されてしまったのである。
田村はこれに気づいたのち、「業界各社の方々、関係者の方々、記者の方々、大変申し訳ございませんでした。この仕事をしている者として、大変失礼で軽率なコメントを載せてしまい反省しております」と謝罪してツイートを削除した。だが当時から彼は、不公正な業界の体質を苦々しく思っていたのだろう。
それから2年が経った2019年夏。ジャニーズ事務所の創業社長・ジャニー喜多川が死去したタイミングで公正取引委員会が動き出し、20日には元SMAP3人の活動に対して事務所が圧力をかけていたとして注意を促したことを発表した。
田村と宮迫の告発を受けた吉本興業は社長が記者会見を開くことになり、その席上で「契約書のない契約」についても厳しく追求を受けた。結果、25日に同社は所属芸人らと契約書を結ぶ意向であることを発表した。
もちろん田村が大規模振り込め詐欺グループのフロント企業の忘年会に参加し、50万円のギャラを受け取ったこと、そのうえで「ノーギャラだった」と虚偽の説明をしたことは事実であり、「田村亮は悪くない」などとは全く思わない。それとこれとは、また別の問題だ。
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