トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > エンタメ > テレビ  > 『Iターン』第2話で離脱者続出か

『Iターン』ムロツヨシの愛嬌がアダに……? 第2話で離脱者続出か

面白いのか面白くないのか、よくわからないドラマ

 初回レビューで「このドラマの評価は2話以降に持ち越す」と書いたが、現時点でもまだ答えは出せない。面白いのか面白くないのか、よくわからないのだ。原作のストーリーをおおむね忠実にたどっているものの、主演・ムロの愛らしさが前面に押し出されており、痛々しさが半減したことが理由かもしれない。

 小説でも主人公・狛江は追い詰められ、猛スピードでドツボにはまっていった。その悲壮感は尋常ではなく、ページをめくるのもためらうほどだった。しかし、ムロの愛嬌で悲壮感が中和され、観ている者に絶望感が伝わらないという皮肉な事態を招いている。ムロがはまる泥沼が深まるのを傍観するだけに終始した今回。原作未読の視聴者は、ストーリーがどこに向かっているか、悪い意味でまったく読めていなかったと思う。ただただ、終わりの見えない理不尽がムロを襲うばかり。SNSを見ると、第2話でドラマを脱落した視聴者は多かったようだ。もともと、佳境に入るまでの助走が『Iターン』は長い。しかも、長き助走の目指す方向が不明なので、視聴者はしびれを切らしている。そういう意味で「面白いのか面白くないのか、よくわからないドラマ」と表現した。

「面白くなるのか?」よりも「面白がれそうなフックは訪れるのか?」という心構えで、今夜放送の第3話を待ちたい。いろいろな意味で珍しいドラマだと思う。

(文=寺西ジャジューカ)

最終更新:2019/07/26 14:00
12
ページ上部へ戻る

配給映画