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深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】vol.540

ベッドの下で初恋の女性を見守る純愛系変態男!! 高良健吾主演のR18作『アンダー・ユア・ベッド』

ギャツビーとの共通点

性犯罪を題材にした『私は絶対許さない』(18)で熱演を見せた西川が、本作でもDVに苦しむ千尋役を体当たりで演じた。

 憧れの女性・千尋の性生活を盗聴・覗き見するド変態の直人だが、千尋に幸せになってほしいと願う気持ちには偽りはない。一方の千尋も家の中に誰かがいて、いつも見つめられていることを察知する。夫のハラスメントの数々に苦しみながらも、幼い娘を抱える千尋は容易には逃げ出すことができない。千尋は姿の見えない影の存在に祈る。「お願い、助けて」と。そのとき直人はただの変態男から、千尋だけの特別な神さまへと変貌を遂げる。

 好きな人に振り向いてほしい、自分の名前を呼んでほしい。直人だけでなく、誰もが欲する願いだろう。ハリウッド映画『華麗なるギャツビー』(74)では若き日のロバート・レッドフォードが、リメイク版(13)ではレオナルド・ディカプリオが孤独な紳士ギャツビー役をゴージャスに演じてみせた。ハリウッド大作に比べると製作予算は雲泥の差があるが、高良健吾演じる『アンダー・ユア・ベッド』の主人公がヒロインを想う気持ちは、いささかの遜色もない。

(文=長野辰次)

『アンダー・ユア・ベッド』

原作/大石圭 監督・脚本/安里麻里

出演/高良健吾、西川可奈子、安部賢一、三河悠冴、三宅亮輔

配給/KADOKAWA R18+ 7月19日(金)よりテアトル新宿ほか全国順次ロードショー

(c)2019映画「アンダー・ユア・ベッド」製作委員会

http://underyourbed.jp

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最終更新:2019/07/19 21:00
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