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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > ジャニー氏、甲子園美談に事実誤認
熱血!”文化系”スポーツ部,

日刊スポーツ「ジャニーさんが甲子園を救った」への疑問

ジャニタレ起用の弊害も……

 もちろん、彼らのおかげでバレーに興味を持った層だっているだろう。そもそも、彼らのタイアップなしには「視聴率が見込めない」と、試合中継されなかったかもしれない。先に紹介した「報知高校野球」でも、編集長コラムでは「お堅い、古いといわれる主催者、高野連が、新しいものに目を向けたことに意味がある」と記している。

 それでも、スポーツそのものの魅力とは、まったくの別軸。短期的な集客に意味はあっても、長期的な視点での競技振興、文化的発展という視点が欠けている。むしろ、芸能人の都合によって試合開始時間や試合会場が左右され、選手が待たされるなど、明確な「害」があることも見過ごすわけにはいかない。

 そのことを、「スポーツ新聞」を名乗るメディアには見誤ってほしくはない。いや、スポーツ新聞もジャニーズとベッタリ、ということは知ってはいるのだけれども……。

 ちなみに、「ジャニー喜多川と野球」についてのスポーツ紙記事であれば、中日スポーツの「ジャニーズは野球愛から始まった」(https://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/entertainment/news/CK2019071402000184.html)がオススメ。事実関係だけを押さえ、それでいて父親のこと、交友関係、事務所の原点がわかる内容になっている。きちんとした仕事をしているスポーツ紙があることも記しておきたい。

(文=オグマナオト)

最終更新:2019/07/18 18:00
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