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週刊誌スクープ大賞

ジャニー喜多川氏の陰の部分を書かず、美辞麗句を並べたFRIDAYやAERAは恥ずかしくないのか?

 新潮で、イージス・アショア問題について、軍事ジャーナリストの豊田穣士が連載を始めた。6000億円を超える巨額のシステムだが、いまのところ、弾道ミサイルに対処する能力しか持たず、爆撃機や巡航ミサイルから、施設を自分自身で守る能力すらないそうだ。

 しかも政策立案を担ったのは、防衛省生え抜きの官僚ではなく、他省からの出向者だったというから驚く。これは必読記事である。

 ところで安倍ベッタリだった元TBSワシントン支局長の山口敬之にレイプされたとして、伊藤詩織が刑事告訴したが、菅官房長官の秘書官を務めていた中村格警視庁刑事部長(当時)が、ストップをかけたことはよく知られている。

 その後、警視庁からの書類送検を受けた東京地検が不起訴と判断。伊藤は検察審査会に審査申し立てを行ったが、不起訴相当という議決が出た。

 伊藤は、山口に1100万円の損害賠償請求をしているが、山口のほうも、名誉棄損とプライバシー侵害で、伊藤に対して1億3000万円の損害賠償を求めている。

 その山口の「反訴状」から、月額42万円もらっていた企業などの顧問先が浮かび上がってきたと、新潮が報じている。

 7月8日に東京地裁で開かれた法廷では、生々しいレイプの現場の状況が再現されたが、そこは割愛する。山口に資金提供していたのは有楽町にあるNKBという会社で、ここは交通広告の代理店で、オーナー兼会長の滝久雄は「ぐるなび」を1996年に開設したことで知られるそうだ。

 この滝会長と菅官房長官が仲良しで、山口がTBSを辞めた後、滝会長に、「山口にカネを払ってやってくれないか」と依頼したそうである。

 それ以外にも山口は、あちこちから顧問料をもらっていたらしい。権力に近づくということは、おいしい生活ができるということを意味するのだ。

新潮がすごいのは、SPたちに囲まれてウオーキングをしている菅官房長官に直撃していることである。

 新潮が、「山口敬之さんからお願いされたんですか? 顧問料を支払えというのは? どういう経緯かだけでも」と声をかける。

 菅は、「ちょっと、悪いけど、ちょつと。私、関与してないです」というが、SPが記者を近づけまいとしてもみ合う様子がリアルに伝わってくる。

 権力者と近づきになれば、自分も権力を持った気になる。そう勘違いする人間が多いが、特に安倍政権になってから、そういう輩がやたら多くなってきた気がする。これも長期政権が生んだ腐敗の一つだろう。

 私には橋本龍太郎という名はとても懐かしい。総理時代に、彼と一晩、懇ろになった銀座のおネエちゃんを取材したことがある。

 現役総理なのに、彼女を送って行く車の中で口説き、SPを帰らせて彼女の部屋でヤルとは、よほどの好き者でないとできない芸当だろう。母親が入院している病院へ、毎日のように見舞いに行き、長時間部屋から出てこないことがあった。私は、きっと女を部屋に呼び入れているに違いないと、記者を張り込ませたこともあった。

 憎めない人だった。その橋本の息子・岳と大学院時代に結婚した妻・栄里子が出した「離縁状」を文春が入手したそうだ。

 どうやら、離婚の大きな理由は、姑・久美子との不和のようだ。栄里子が流産した時、義母に報告したら、「あら、私が留守の間にあったのは神様がそうして下さったのね。留守のときで良かったわ」とおっしゃったそうだ。

 それを聞いて栄里子は嘔吐し、鬱になったという。これはどう考えても、姑のほうがいけないと思う。女心のよくわかる父親・龍太郎がいたら、違っていたかもしれない。

 このところ、新潮の誌面が充実している。それに比して文春は元気がない。やはり文春は、不倫や密愛スクープがないと物足りない。そうした華々しいスクープがないとき、読者の気を引き、買ってもらえる誌面作りをするかが課題だろう。

 さて、その文春に載っている気が滅入る記事。荒川区の和菓子店「菓匠 木津屋」の店主・木津英喜(43)が、「娘を店で切った。死にたい」と家族に電話を入れた。約6時間後、店の冷蔵庫から大学生の娘(18)の遺体が発見された。

 それから約4時間後、埼玉県内の河川敷で、首を吊って自殺していた木津が発見された。木津の家族は夫婦と子供2人の4人暮らし。妻は再婚で、亡くなった娘は連れ子だったという。

 木津は職人気質で真面目だったが、経営は楽ではなかったようだ。学費などがかさむため、店が終わった後ピザの宅配の仕事を始めたという。

 生き物が好きで、特に蝶の飼育に熱心だったというが、娘と何があったのだろう。店内には木津が書いたらしい「二人で死のうと思う」というメモが残されていたという。

 警察関係者は、「捜査の過程で、性的虐待を窺わせるような情報も伝わり、(妻は=筆者注)態度を硬化させたようです」と話しているようだが。

 テスラの自動運転車「モデルX」が日本で死亡事故を起こしていた。私は新潮を読むまで知らなかった。

 昨年の4月29日、東名高速・海老名サービスエリアあたりで起きた。ツーリングをしていた4人が、前を走っていたクルマが急ブレーキをかけたため、バイクがその後部に突っ込んでしまった。そこに「モデルX」がノーブレーキで飛び込み、バイクを跳ね飛ばし、それが頭の上に落下して44歳の男性が亡くなってしまった。

 しかも、それを運転していた男は、居眠りしていたのだ。新潮によれば、日本ではレベル2の自動運転車しか走れないそうだ。安全運転にかかわる対応主体は運転者で、法的責任も同じである。

 自動運転車とは名ばかりだが、事故を起こした男は、システムの故障だから、自分に責任はないといい出したそうだ。夫を亡くした妻でなくとも、そんなバカなである。

 テスラ側は、新潮に対して回答なし。被害者の妻は、「夫の死を無駄にしないためにも、自動運転の可能性だけでなく、危険性や補償の問題についても改めて考えてもらいたい」と語っている。私は、完全な自動運転車など遠い先のことだと思っているが、今我々が真剣に考えなければならない重大な問題である。

 同じ新潮が、野村證券の元社員が起こした詐欺事件には、現役の社員も多く関わっていると告発している。

 野村證券が7月2日、当社の元社員の中村成治が、当社退職後に、お客様を含む複数の投資家に接触して、架空の投資商品を提案していることが判明したというニュースリリースを出した。

 新潮には、中村に退職金を含めて7300万円を騙し取られた千葉県の50代、元会社員の話などが出ている。

 だが、中村を紹介したのは、現役の野村の社員だったのだ。他にも騙された人がいるが、やはり野村の社員が仲介している。野村は「ノルマ証券」といわれるぐらい厳しいノルマを課すことで有名だ。そのために、社員たちはうまい話にすぐ飛びつく。

 野村では今年になってからも、詐欺や窃盗、大麻所持、女性を泥酔させて暴行など、とんでもない不祥事が続いている。

 3月期決算では10年ぶりの最終赤字になった。トップの意識改革をしないと、まだまだ社員たちの不祥事は続くに違いない。

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