高校野球 岩手の大船渡高校・佐々木朗希の双肩にかかる、夏の甲子園と朝日新聞の過剰な期待
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現在、全国各地で夏の甲子園予選が行われている。今年の夏の最大の目玉は“163km右腕”の岩手・大船渡高校の佐々木朗希だが、高校野球ファンや岩手県民以上に、彼にアツい思いを送っている大人たちがいる。
今年4月に行われたU-18代表候補選手合宿で、わずか18才ながら163kmを記録した佐々木。165kmの日本記録を持つ大谷翔平とは同郷だが、それ以外にも共通点は多い。高校野球取材歴20年以上のスポーツライターはいう。
「真っ先に目が行くのは、190cm以上という日本人離れした身長や手足の長さですが、私が注目するのは強い下半身です。近年では150km以上の速球を投げる高校生は珍しくありませんが、その多くは地肩の強さや上半身の力に頼ったもの。その典型が松坂大輔(現・中日)です。しかし佐々木のフォームは、足を胸元まで高く上げても足元がブレることなく、そのまま下半身の力をボールに伝えており、これは大谷と非常に似ています。また佐々木はバッティングも得意で、4月の試合では130m級のホームランも放っており、二刀流でイケる点でも“大谷二世”です」(スポーツライター)
すでに複数の球団がドラフト1位指名を決めているとさえ言われる佐々木。ただ、熱い視線を送るのはプロ野球だけではない。週刊誌のスポーツ担当記者がいう。
「近年、夏の甲子園は混雑が凄まじく、昨年には無料だった外野席を有料にするなど、料金改定に踏み切りました。ただ今年は、ドラフト1位候補が目白押しだった昨年に比べて選手が小粒で、気を揉んでいるのが主催者の朝日新聞です。部数の落ち込みが激しい朝日にとって、頼みの綱は甲子園。その力の入れようは並大抵ではなく、数人しか記者がいない地方支局でも、1人は“高校野球番”です。夏の甲子園がこれほど混むようになったのは、2015年の“清宮(幸太郎)フィーバー”以来のこと。朝日としては、大会が盛り上がるために、何としても佐々木には甲子園に出てもらわないと困るのです」(スポーツ担当記者)
注目の岩手予選は7月11日に開幕し、佐々木を擁する大船渡高校の初戦は15日。ただ、現実的には甲子園への道のりはなかなか厳しい。前出のスポーツライターが語る。
「岩手と言えば、かつては弱小県の代表でしたが、菊池雄星を擁する花巻東が2009年の春の選抜で準優勝するなど、一気にレベルが上がりました。今大会も、花巻東や盛岡大付属などが強く、佐々木がいる大船渡は本命ではありません。しかも大船渡は、スケジュール通りに勝ち上がれば5日で4試合をこなすことになり、すべて佐々木が投げるのは非現実的。公立校で、基本は“佐々木頼み”だけに、周りの選手がどれだけ佐々木をフォローできるかがカギでしょう」(前出・スポーツライター)
大谷翔平も高校3年の夏は岩手県予選で破れ、甲子園には出場していない。まさか佐々木も、その点まで“大谷二世”になってしまう?
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