中日ドラゴンズだけじゃない! プロ野球応援歌の珍事件簿
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中日の与田剛監督が、ファンに対して珍妙な注文をつけ、物議を醸している。事の発端は7月1日、中日ドラゴンズ応援団のツイッターが、応援歌として使用している『サウスポー』について、「チームより不適切なフレーズがあるというご指摘を受けました」「当面の間『サウスポー』の使用は自粛させて頂くこととなりました」と、発表したことだ。その後、歌詞に含まれた「お前が」という部分が問題視されたことが判明。与田監督が不適切だとチーム関係者に指摘したことが明らかになった。
応援歌に関する有名なエピソードの持ち主が、昭和から平成にかけてヤクルト一筋で活躍した杉浦享だ。1992年の日本シリーズでは、日本シリーズ史上初の代打サヨナラ満塁ホームランを放った杉浦だが、関係者の間では当時、ある噂が流れていたという。ベテランのスポーツ記者が振り返る。
「代打の切り札として活躍した杉浦の応援歌は『必殺仕事人』のテーマ曲でした。応援団のトランペットがこの曲を吹くと、球場は一旦静まり返り、その後一気にボルテージが上がる名曲でしたが、杉浦が絶対に初球を打たないので、『杉浦は応援歌を聞いているのでは』と、噂になったのです。後年、杉浦は『タイミングを図るため、初球は打たなかっただけ』と説明しましたが、“応援歌はかくあるべし”と言える名応援歌でした」(スポーツ記者)
応援歌の本来の趣旨は、観客と選手が一体になり、選手が100%の力を発揮できるようにサポートすること。選手が気に入らなければ変えるのが筋だろう。実際、過去には応援歌を変えてもらった選手は何人もいる。
「選手から注文が付くパターンはいくつかあり、一番多いのは『曲に乗れない』というものです。日本ハムなどで活躍した森本稀哲は、一時期『徹子の部屋』のテーマ曲が応援歌でしたが、『カッコいい曲にして』と、本人からオーダーが入り、封印。横浜からロッテに移籍した波留敏夫は、応援団が『春が来た』を応援歌にしたところ激怒し、こちらも即変更になりました。歌詞が問題になったこともあります。日本ハム~阪神で活躍した片岡篤史の応援歌には『実家は檜風呂~』というフレーズがありましたが、本人が『打席で気になってしょうがない』と述べ、変更になりました。気の毒だったのは、ロッテ時代のイ・スンヨプです。応援団は、韓国出身のスラッガーに、韓国語で『ナルリョボリョ(=かっとばせ)』という応援歌を作りましたが、スンヨプには『ナルボリョ(“自殺しろ”の意)』に聞こえたそうで、『きちんと発音してほしい』という要請が入りました」(同)
打席に立つたびに「自殺しろ!」と大声で叫ばれれば、気が滅入るのは当たり前だが、まさか「お前」がNGワード認定されるとは、中日の応援団も寝耳に水だったはず。中日は現在5位(7月3日終了時点)に沈んでいて、ネットには「そういうことは勝ってから言え」というコメントが溢れかえっており、“お前騒動”はどうやら余計な一言だったようだ。
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