“Made in Japan”の知られざる真実……NHK『ノーナレ』タオル工場で働く技能実習生が過酷労働を告発!
#NHK #ドキュメンタリー
24日に放送されたNHKのドキュメンタリー番組『ノーナレ』が話題を呼んでいる。今回、番組では技能実習生として縫製工場で働いているベトナム人女性からのSOSを受け、その実態を取材。劣悪な住環境の下、低賃金で長時間労働を強いられる彼女たちの日常が明らかとなった。
告発者は、ベトナムでは洋服を作る会社で管理職として働いていたティエンさん(30)。日本で縫製の技術を学ぶため、1年半前に75万円の借金をして愛媛にやってきた。職種は「婦人子ども服製造」だったが、実際はタオルの縫製で、朝7時から夜11時まで、たった15分の休憩だけで働かされている。毎日、厳しいノルマが課せられ、それが終わらなければ翌朝4〜5時まで働くこともあるといい、「このままでは人が死んでしまう」と、番組スタッフに連絡を取ったという。
寮は工場内にあり、光熱費含めて3万円。窓がないため昼間でも暗く、28人が身を寄せ合って生活している。もちろん、プライベートな空間などなく、4つ並んだむき出しのシャワーには仕切りもない。
社長は毎日のように彼女たちを怒鳴りつけ、「(ノルマが達成)できないならベトナムに帰国させる」と脅している。
ティエンさんの涙の訴えに、番組スタッフは技能実習制度の改善に取り組む神戸大学の斉藤善久准教授と共にくだんの社長と交渉。その結果、ティエンさんを含む4人が、佐賀県内のシェルターによって保護されることとなった。
会社を離れたティエンさんたちの表情には明るさが戻ったが、彼女たちが保護されたことで、社長は態度を硬化。工場に残る実習生の1人から、再びスタッフにSOSが届く。役所の調査が入った時に備え、作業報告書は書かなくなり、これまでの記録はすべて廃棄。さらに、社長に懐柔されている実習生2人が、ほかの実習生を監視しているという。
そんな中、ティエンさんたちの情報で、役所は会社への立ち入り検査を実施。今回SOSを送ってきた4人も新たに保護された。
労働基準法および技能実習法違反で調査は続いているものの、最初の保護から7カ月たった6月現在も、会社は変わらず操業。さらに、工場に残った実習生の一人が脳出血で倒れ、現在も意識不明の状態が続いているという。
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