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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > インスタ映えすぎる刑務所
訪問ライター・清水2000の「韓国珍スポ探訪記」VOL.32

刑務所の至るところに”顔ハメ”……仁義なきインスタ映えの世界「益山矯導所セット場」

罪悪感ゼロの囚人顔ハメ

 韓国の若者に大人気の刑務所があると聞き、益山(イクサン)市までやってきた。なんでも、囚人服を着た女の子たちやカップルが、塀の中でインスタ映えする写真を撮りまくっているというのだ。

はるばる来た感

 最寄りの咸悦(ハミョル)駅まで、ソウルの龍山(ヨンサン)駅から鈍行列車に乗り3時間弱。旅情あふれる田舎の小さな駅舎を降り、そこからタクシーを呼んで現場へ向かった。

 10分ほどで到着したのは畑に囲まれた山間の敷地で、青空の下、巨大な白い塀がそびえ立ち威圧感を放つ……と思いきや、入り口には顔ハメ看板が。

 ここは「矯導所(=日本でいうところの刑務所)セット場」。本物の刑務所ではなく、刑務所のシーンを撮影するために作られた韓国唯一の撮影所だ。廃校となった小学校を市が買い取り改装、2005年にオープンさせた。2万2,132平方メートルの敷地には監獄や取調室などが設けられ、数多くの映画やドラマがここで撮影されている。

 撮影日でなければ一般客も見学できるのだが、17年頃から話題を集めだし、18年には12万人もの来場があった。韓国の若者に大人気のSNSといえばインスタだが、そのユーザーに大きなインパクトを与えたのが、囚人服を着て写真が撮れるということだ。

 事前にインスタで検索してみると、出るわ出るわ浮かれた画像が。檻の中で「ぷいーん」と泣きまねをする囚人女子を筆頭に、警棒を持った相方に過酷な尋問を受ける囚人女子、囚人服を着てキスする囚人カップル、一昔前に日本の女子高生の間で流行った「魔貫光殺砲」を発射する囚人女子たちまで、「面白い」「かわいい」という一言で処理するにはもやっとするフォトジェニックな写真がずらり。インスタ映えのためには囚人になることも厭わない、韓国女子のアグレッシブさに惚れ惚れするばかりだ。

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