借金で縛られ仕方なく闇営業する芸人も!? 関連ファイナンス会社まで浮上してきた「芸人残酷物語」
#週刊誌 #元木昌彦 #週刊誌スクープ大賞
同じ新潮のトップ記事は、“イエスマン”といわれた武部勤元幹事長の次男が、法外な利息を取る「闇金」の金主だと報じている。
彼は、二階派の武部新代議士の弟で、武部毅(47)という。女房はモデルの田丸麻紀(40)で、12年に両国国技館で披露宴をやったことで話題になった。
アストンマーティンで子どもを送り迎えする優雅な生活をしているそうだが、そのカネは、「無登録で貸金業を行っていると見做され、貸金業法違反に当たる恐れがある」(宇都宮健児弁護士)闇金で得ているというのである。
都内で自動車販売・修理業を営む60代のAがこういっている。車屋仲間のBに、メルセデス・ベンツSLを担保に1000万円借りたが、もらったのは900万円。金利が月10%で、その1か月分が元本から引かれていたのだ。
その後も、クルマを担保に400万円を借りた時には、月12%、年144%という超高金利。
その後、17年には筑波の温泉ホテルを担保に5000万円を借りる。利子は月5%。前に借りていた1000万円は支払えずベンツをとられ、未払い利息を合わせて引かれて、受け取ったのは4000万円。そのホテルの土地には「債権者をA氏、権利者を毅氏」とする7000万円の根抵当権が設定され、翌年にはAが関知しない形で、これが2億円に増額されたという。
Aは、Bの後に武部毅がいることは間違いないと語っている。だが、親父の勤は「私には関係ない話」、兄の新代議士は、「(毅は=筆者注)否定しているんだろ? それでいいじゃないか」とけんもほろろだ。
新潮の報じていることが事実なら、違法な闇金業のうえに、年20%を超える金利で貸し付けを行うことを禁じている出資法にも抵触する。関係ない、知らないで済まされる話ではない、元幹事長、代議士さんよ。
ところで6月5日、札幌で2歳の女児が虐待死した。何度も繰り返されるこの悲劇を、なぜ児童相談所や道警は救うことができなかったのか。文春が取材し、憤っている。
道警は、ススキノのキャバクラ嬢、池田莉菜(21)と、交際相手のススキノで出会い系の相席居酒屋を経営する藤原一弥(24)を傷害容疑で逮捕した。
莉菜が119番通報し、救急隊員が駆け付けた時には、オムツだけの詩梨(ことり)ちゃん(2)は息をしていなかった。彼女の体に暴行を思わせる痣やタバコを押し付けたような痕があり、解剖の結果、死因は衰弱死で、2歳児の平均体重は12㌔程度だそうだが、詩梨ちゃんは6㌔台しかなかったという。
莉菜が未婚の母になったのは18歳の時。その後、お決まりの男遍歴を繰り返すが、彼女には子どもを虐待や暴行するような様子はなかったそうだ。だが藤原という男は「子どもが嫌いだ」と公言していたという。
18年9月に、子どもを託児所に預けっぱなしで育児放棄が疑われると、児相に通報がある。児相が同日に家庭訪問をするが、問題なしと判断。2度目は今年4月。「昼夜を問わず子供の泣き叫ぶ声が聞こえる」。児相は周辺世帯を調査するが、莉菜が「その期間は不在だった」と電話で弁明。その後、児相の連絡に応じなくなった。
文春は、この時点で、「通称四十八時間ルールが守られていない」と難じる。昨年7月に、東京目黒区で起きた女児虐待死事件を機に、「虐待通告から48時間以内に安全確認ができなかった場合は立ち入り調査をする」と政府が決めた緊急対策だ。
それができていれば詩梨ちゃんは死なずにすんだはずだ。5月には道警にまで通報が入る。道警によると、児相に同行を求めたが都合がつかず、母子と面会時に、詩梨ちゃんの身体に複数の痣があり、児相には虐待を想定した強制的な立ち入り検査を提案したという。
児相側は会見で、警察によって安否確認ができたと思ったと釈明している。また1人の職員が百数十件の事案を担当していると、人員的な限界を訴えた。道警が面会した約3週間後、詩梨ちゃんは亡くなった。
また起きてしまった児童虐待死と、それを未然に防げなかった児相の危機感のなさが浮き彫りになった。たしかに人員の少なさはあるだろうが、何としても虐待されている子どもを助けるという強い使命感を持った人間がいて、それを第一に考える所長がいれば、救えた命だったことは間違いない。
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