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日刊サイゾー トップ > インタビュー  > モラハラ夫がそれに気づくまで(3)
【DV、虐待、モラハラ加害者の頭の中とは?(3)】

モラハラ夫だった僕がそれに気づくまで――解決に向けた手掛かり(前編)

話したくないことを「今は話したくない」という自由

中村 グループワークのルールには「話したくないことは話さなくていい」というものもあります。あるテーマについて話をしたくない時は、この話は自分にはしんどいのでパス、ということもできます。 地雷が多い人の特徴として、地雷を他人に踏まれそうになったときに、嫌なのに、それを断れないんです。「そのことは話したくない」と言えない。嫌な話題を振られて、断れずイライラをためていく。

――いじめ、モラハラ、パワハラ、セクハラなんて、まさにそうですよね。大なり小なり、したくない話題を振られ、上手な対処ができず、自己嫌悪やいら立ちを抱えている人など、ゴマンといるのではと思います。

中村 そういったシチュエーションで、適切に自分を守ることができるかどうかですよね。第1回で、DV は攻撃ではなく防衛だとお話ししました。嫌なことを言ってくる相手に対しては防衛をする必要はあるんです。ただそれを「暴力や暴言」で解消するのか「このことは話したくない」などの相手を尊重した平和的なやり方で解消できるかで、まったく結果は変わってきますよね。

「怒ってはいけない」が逆効果な理由

――防衛の「手段」が変わるということで、防衛する必要自体はあるということですね。

中村 そうなんです。嫌なことを言われて腹が立っているのに「怒ってはいけない、怒るのはダメだ」と自分に言い聞かせるのは無茶です。怒りって、2次感情なんです。怒りのもとになる感情があります。寂しい、悔しい、憎らしい、妬ましい、悲しい……。その感情が自分を押しつぶすのを守るために怒りにして外に出すんです。ですので「怒っちゃいけない」では、フタをし続けた感情がいつか爆発してしまいます。怒りの1次感情に目を向けることです。今なぜ自分はイライラしているんだろうと自分を見つめる。それがわかれば怒りの条件が揃わないようにすることもできますよね。

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