“キングオブアウトロー”瓜田純士に聞く!「刃物を持った暴漢に出くわしたら、どうすればいいの!?」
#インタビュー #瓜田純士
令和に入り、物騒な事件が相次いでいる。20代女性による新宿ホスト殺人未遂事件、元ヤクザ同士のトラブルに端を発する名古屋のメッタ刺し死亡事件、20人が襲われ2人が犠牲になった川崎殺傷事件、そして埼玉で包丁男が警察官に襲いかかった事件……。いずれも「刃物」が犯行に使われているのが共通点で、今後も似たような事件が連鎖反応的に起こる危険性も指摘されている。街角で刃物を持った暴漢と出喰わしたら、どうすればよいのか?――不良時代、何度も刃傷沙汰を経験してきた“キング・オブ・アウトロー”こと瓜田純士(39)にアドバイスを仰いだ。
――刃物を使った痛ましい事件が相次いでいます。新宿の事件はマンションの中での出来事でしたが、公道での刃傷沙汰も続発中です。もし瓜田さんが街角で刃物を持った暴漢と出喰わしたら、どうしますか?
瓜田純士(以下、瓜田) 究極のアイデアは最後に言いますが、その前に僕の経験を踏まえた一般的な対応策を話させてください。僕は名古屋の事件に似たケースを、当事者として一度経験しているんですよ。車から降りてきたガタイのいい男が、刃物を持って、こちらに向かって走って来た。はっきり言いますが、あのときは足がすくんで何も考えられなかったです。「あ、やばい」と思っても、ほとんど何も対応できず、結果的に僕は刺されてしまいました。
――2013年に千葉で起きた事件(参照記事)のことですね。
瓜田 はい。そのときに思ったんですよ。腹を決めた奴が刃物まで持って来たら、来られたほうはどうしようもない、と。相手が人参を持っているのと刃物を持っているのとじゃ、恐怖心がまるで違うじゃないですか。特に日本人は、刃物に対する恐怖心をお侍さんの時代から植え付けられているから、実物を見たら足がすくむんですよ。
――瓜田さんは千葉の一件以前にも何度か刃傷沙汰を経験していますよね? その瓜田さんですら、なす術なしですか。
瓜田 よく格闘家が「何百本のスパーリングは、試合でそのうちの数パーセントを出すためにやる」って言いますよね。常に本番を意識して鍛えている奴らですら、本番では練習の数パーセントの動きしかできないもの。
また、「瓜田は刃物に慣れている」と思われがちですが、むしろ逆で、過去に自分が刺されたときの記憶が蘇ってきて、「あ、またこのパターンだ」ってことにビビって、体にロックがかかっちゃうんですよ。よくボクシングでも「相手のパンチが見えているから、もらうとKOされる」って言うじゃないですか。逆に、見えない角度からもらったパンチだと案外効かずに立っていられたりする。
千葉のときは、自分の腹にブスッと刺さる瞬間が正面から見えたので、脳が「やばい」と判断して、余計に動けなくなってしまいました。
――名古屋のメッタ刺し死亡事件では、多くの男性の通行人は呆然と立ち尽くすのみで、誰も加害者を止められませんでした。そのことを批判する声も上がっていますが、それもやむなしといったところでしょうか。
瓜田 はっきり言って、腹を括ったヤクザもんの刃傷沙汰に対策もクソもないですよ。「仲裁=俺も刺してくれ」って話になります。
――可哀想だが見殺しにするほかない、と。
瓜田 ブレーキの壊れたダンプカーが突っ込んで来たら、身を挺して止めますか? 迷わず逃げるでしょう。怒り狂った刃物男は、暴走ダンプと一緒ですから、まずは自分が生き延びることを考えましょう。人のことを考えるのは、そのあとからでいいと思います。
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