ドチャクソ飯がまさかのウマさ! 「DAIGO‘Sキッチン」で千鳥のイチャイチャ炸裂
#千鳥 #テレビ日記
千鳥・大悟「料理ってこんなうれしいんや」
テレビの外で獲得した笑いを、テレビの中で業績として計上しようとする。そういうのではなく、いまテレビの真ん中で笑いの実績を積み上げているコンビのひとつが、千鳥であることは間違いない。そんな2人の冠番組『テレビ千鳥』(テレビ朝日系)は、毎回楽しい。
先週20日は、疲れ切ったノブのため、大悟が手料理を振る舞う企画が放送されていた。題して「DAIGO‘Sキッチン」。今年3月まで放送されていた、速水もこみちの「MOCO’Sキッチン」(日本テレビ『ZIP!』内)の後釜を狙おうともくろむ企画でもある。収録に使用したキッチンスタジオも、本家と同じところだ。
ただし、大悟は料理を作った経験がない。けれど、なんだかできそうな自信があるから、レシピも見ずにイメージだけで作るという。そんな大悟の調理工程がすごかった。
鶏肉を切ったまな板を拭いたりはせず、カメラに向かって「どうせ焼くから一緒だ」と言って、そのまましいたけを切る。「砂糖はみんなが思ってる倍入れてくれ」と豪語する。味見で使ったスプーンで料理をかき混ぜる。貝をゆでて口が開くまでの待ち時間、タバコを一服吸う。一服後も手を洗わない。豚バラを切らずに投入する。料理中にレモンチューハイを作って飲む。「お酒は、いっぱい飲まれる方は、後半自分がどれぐらい飲んだかわからなくなっちゃうから、搾ったレモンを絶対に中に入れて。そしたら、自分がいま何杯飲んだかなってわかるから」と酒飲みのライフハックを披露する。当然、食材はすべて素手でつかむ。調味料は目分量。そして、ほぼすべての料理に大量の味の素が投入されている。
こんな工程を経て出来た料理は、「これで飯何杯でもイケるやんの茶碗蒸し」「どの国にもないめちゃくちゃうまい汁」「ドチャクソまかないご飯」「15年前にテレビで上沼さんが作ってたパスタ」の4品。ノブは最初にイタリアンをオーダーしていたが、そんな発注は無視である。パスタだって、大葉と梅干しとめんつゆを投入した和風のやつだ。
最近の料理番組は衛生管理に気を配っており、平野レミですら手袋をして調理をするシーンがある。素材の味を楽しむオーガニックな料理もはやりだ。が、そんな時代の流れとはまったく無縁の、大悟の料理である。
で、料理を食べたノブの感想がまたすごかった。調理中には「汚い」とツッコミを入れていたが、食べるなり「これめっちゃうまい!」と絶賛。その後も、「これうまいなぁ」「うまーい」「うーまー!」と褒め言葉を連呼する。これまた、技巧を凝らした食レポとは一線を画する、プリミティブな味の感想である。この収録の後に佐藤健と食事をする約束をしていたノブは、「行かーん!」と叫びながら「ドチャクソまかないご飯」をかっ込むのだった。
「ちょっと待とう、(料理番組の)オファーを」
すべての料理を食べ終えたノブの提案に、大悟は応じる。
「フルチンでやらしてほしい」
イメージだけで作り、工程も適当だった料理が美味だった(大量の味の素が理由にせよ)という結果が痛快だ。見ていて笑ったし、それ以上になんだか、幸せな気分にもなった。ノブに料理を褒められた大悟は、「料理ってこんなうれしいんや」と恥ずかしそうに笑う。料理を作る、おいしかった、以上。ただそれだけの時間も、友人となら楽しい。そんなシンプルな事実を思い出す。
楽しげに笑い合う千鳥の2人は、なんでもない時間に大量の味の素をふりかけ、見る者に笑いのフルコースを提供しているのかもしれない。
……話の締めが、ドチャクソにダサくなってしまった。
(文=飲用てれび<http://inyou.hatenablog.com/>)
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