『いだてん』追加キャスト、サブカル祭りに落胆の声
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NHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』の追加キャストが発表された。1月にスタートした放送は5カ月を迎え、中盤から折り返し地点へと向かうところだ。視聴率的に苦戦しているため、追加キャストには“テコ入れ”の要素もあるだろうが、その内容に落胆の声もあがっている。
今回追加発表されたキャストは9名。そこには3月26日に68歳で亡くなった俳優の萩原健一さんも含まれる。萩原さんは政治家の高橋是清を演じる。それ以外のメンバーは、麻生久美子、桐谷健太、薬師丸ひろ子、リリー・フランキー、塩見三省、加藤雅也、塚本晋也、じろう(シソンヌ)といった並びであり、このメンツが「サブカル祭り」「クドカンの身内大集合」と話題になっているのだ。
「薬師丸ひろ子は『木更津キャッツアイ』(TBS系)の美礼先生としておなじみですし、リリー・フランキーとクドカンは、2015年公開の映画『バクマン。』で役者として共演しています。塚本晋也は『鉄男』(1989)をはじめ、世界的な評価の高い映画監督であり自ら役者業もこなします。味のあるキャストといえば聞こえはいいですが、サブカルチャー方面に取り立てて興味がない人にとっては『この人誰?』の並びかもしれません」(芸能関係者)
このキャスティングには、クドカンの脚本創作術も関係している。
「クドカンは、最初からキャラクターのイメージを設定し、セリフを作り上げていく『あて書き』の書き手として知られています。そのため、クドカンファミリーというべきメンバーが自然と固まっていくのでしょう。もちろん、クドカン作品の魅力を最大限に引き出す上においては有効な方法だといえますが、そもそも『脚本がわかりづらい』と批判されているため、新キャストが視聴率回復につながる可能性は低いのでないでしょうか」(同)
国民的作品を目指すべき大河ドラマにおいて、身内のサークルに閉じた「サブカルドラマ」を見せられても、視聴者の興味はますます離れていってしまうのではないだろうか。
(文=平田宏利)
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