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テレビウォッチャー飲用てれびの「テレビ日記」

“世界一ピュアな男”野爆ロッシーの、規格外の優しさ

サンドウィッチマン・伊達「アメリカの、トランプ大統領……」

 優しい芸人、仲の良い芸人といえば、このコンビもそうだ。好感度ナンバーワンと評されるサンドウィッチマンが、16日放送の『アメトーーク!』(テレビ朝日系)に出演していた。この日のくくりは、「サンドウィッチマン大好き芸人」。中川家やナイツ、狩野英孝など、2人を敬愛する芸人仲間が、好きなポイントなどを語っていた。

 話題は、テレビであまりやらない伊達によるモノマネにも及んだ。で、『下町ロケット』(TBS系)の阿部寛のモノマネの後に、安倍首相のモノマネが披露されたのだけれど、これがあまり見かけない方向に展開していった。

「えー、ワタクシが、内閣総理大臣の、安倍晋三で、あります。先ほどですね、アメリカの、トランプ大統領と、電話で会談をしました。内容は、確実に一致しました」

 話し方の特徴をうまくつかんだ総理のモノマネを伊達が見せると、そこに中川家・礼二が参入。総理会見の即興コントのようなやりとりが始まった。

礼二「あの、総理。新元号が発表になりましたけど、そのへんについていかがでしょうか?」

伊達「新元号が、えー、発表されました。えー、しかし、ですね、先ほど、アメリカのトランプ大統領と、電話で、会談をしました。私たちの考えは、一致しました」

 総理会見のコントはさらに続く。

礼二「総理、景気回復についてはどのようにお考えでしょうか?」

伊達「確かに景気、大事ですね。ただ、ですね、先ほど、アメリカのトランプ大統領と、電話で、会談……。考え方が、一致しました」

 この後、富澤が『キン肉マン』のロビンマスクのモノマネをしたのだけれど、「総理、感想を」と振られた伊達は、こう応じた。

「えー、先ほどの、ロビンマスク、非常によろしかったんですが、私は先ほど、トランプ大統領と、電話で、会談をしました。私たちの考え方は、一致しました」

 どんな内容でも、すぐにトランプ大統領に電話をかけてしまう総理。このモノマネに、スタジオは大いにウケていた。初めから風刺を意図したというよりも、流れの中で「先ほど、トランプ大統領と……」が定型のフレーズになり、繰り返され、それが面白かった、というのが実際のところかもしれない。が、結果的に日米関係についての風刺になっているのも確かだ。政治的な風刺は緊張感が走る場合もあると思うが、伊達のモノマネに爆笑する富澤、その2人の仲の良さや優しさが、笑いやすい雰囲気を生んだのかもしれない。

 にしても、さすが高い好感度を誇る芸人、サンドウィッチマン。日本のお笑い芸人は政治への風刺が欠如していると批判してきた茂木健一郎からの好感も得られるかもしれない。お笑いに政治批評を過剰に読み取るのは野暮かもしれないが、そんな深読みも含め、広範囲からの人気を獲得しながら、サンドウィッチマンは進化していく。

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