中国で社会問題化する「卵子売買」、5回の提供で住宅GETのツワモノも登場!
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中国が一人っ子政策を完全に廃止し、すべての夫婦に2人目を解禁するようになってから3年以上がたつが、教育費の上昇などから思うように出生率は上がっておらず、むしろ減少傾向にある。
その一方で、2人目を望むものの、年齢や身体的な理由から自分では産むことが難しい女性たちも多数存在している。そのため、最近ではそういった人たちに向けた卵子売買がアンダーグラウンドで、または半ば堂々と行われているのが現状である。
つい先日も、20歳の女性が排卵促進剤の注射を打ちすぎて卵巣が肥大化し、危うく命を落とすところだったとお伝えしたばかり(参考記事)。
卵子売買は法律で禁止されているにもかかわらず、いまだにこういった取引が横行しており、問題が起こるたびにマスコミなどで大きく報道され、社会問題化しているのだが、それでも仲介業者、提供者、そして、購入を希望する夫婦は後を絶たない。
「北京青年報」(5月12日付)によると、ネット上では「寄贈(提供)」「栄養費(報酬)」という名目で仲介業者が提供者を堂々と募集しているという。
湖北省武漢市の仲介業者は18~26歳までの提供者をネットで募集しており、移動のための交通費や宿泊費だけではなく、“栄養費”として2~10万元(32~160万円)を支払うとうたっている。
記者が秘密裏に取材を行ったところ、栄養費の額は女性の学歴と見た目が良いほど高くなり、高い報酬を提供する場合には購入側との面談も行ったうえで、売買が決定するのだという。
ある夫婦などは、北京の有名大学に在学し、今回が2回目の提供となる女子大生に10万元を支払うことで合意したという。その一方で、購入側の要求がそれほど高くなく、報酬も低い場合には、面談も行われないようだ。
卵子の提供が決まると、排卵促進剤の注射が数回にわたって行われ、血液検査や排卵の状況などを見て、採取する日時を決めていく。これは違法であることから、採取は通常の病院では行わないが、専門の医師が担当すると業者側は説明している。
提供者側もしたたかなもので、これまでに卵子を5回提供し、住宅を購入したという者もいるという。
この記事では、産婦人科医のコメントも載せており、こういった仲介業者を介した卵子採取では、利益の最大化を図るために大量の排卵促進剤を女性に注射するケースがほとんどで、それが原因で卵巣からの出血や卵巣過剰刺激症候群に侵される危険性があるとしている。
いくら高報酬でも、自分の体が壊れてしまっては元も子もない。とはいえ、そこまで深く考えない若者が多いので、まずは仲介業者を根絶すること必要だろう。
(文=佐久間賢三)
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