テレ東、太川陽介&蛭子能収コンビの『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』復活のワケとは……
#テレビ東京 #蛭子能収 #太川陽介
太川陽介と蛭子能収による、テレビ東京の名物企画『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』が2年5カ月ぶりに復活するというから、ファンにとってはたまらない朗報だ。だが、二人は同企画で“卒業”を宣言していただけに、何が起きたのか?
この二人による『路線バス』は2007年10月に、『土曜スペシャル』内での単発企画としてスタート。路線バスを乗り継いで、ゴールを目指す内容もさることながら、二人の掛け合いが人気を集め、視聴率は10%前後(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)をはじき出す、同局では特筆すべきヒット番組になった。
しかし、特に県境などでは、バスが廃線になっていることも多く、路線がつながらず、長距離歩かなければならないことが増え、高齢の蛭子がギブアップ。体力の限界のため、17年1月2日の放送回をもって、番組を卒業。同企画は俳優・田中要次と芥川賞作家・羽田圭介の新コンビにより、『ローカル路線バス乗り継ぎの旅Z』として引き継がれた。しかし、太川と蛭子のコンビのときほど、視聴率は取れず、太川&蛭子コンビの復活待望論が根強かった。
そこで、同局では、同じ『土曜スペシャル』枠での『いい旅夢気分』で太川と蛭子のコンビを復活させ、昨年9月からは、同枠で『太川・蛭子のローカル鉄道寄り道旅』を単発で放送していた。
そして、4月18日から、『太川蛭子の旅バラ』(木曜午後6時55分~)がレギュラー番組として放送開始し、ファンの期待に応えたのだが、同局の思惑通りにはいかなかった。初回は6.0%だったが、太川が出演しなかった同25日の第2回では3.2%まで落ち込んでしまったのだ。これは、さすがに想定外の事態だったようだ。
「もともと『旅バラ』は視聴率が低迷するテレ東が起爆剤としたかった番組です。特に、3月まで『木7』枠では、『突撃!しあわせ買取隊』を放送していたのですが、1~2%台をウロウロするほどの低視聴率でした。この枠では、『プレバト!!』(TBS系)や、『VS嵐』(フジテレビ系)が着実に2ケタに乗せている激戦区。そこになんとか太川と蛭子の人気コンビで、風穴を開けたかったのですが、今のところ期待外れに終わっています。『路線バス』のルールが単純明快であるのに対し、『ローカル鉄道寄り道旅』はルールが難解。旅の資金が駅ごとの乗降客数に応じて金額が設定され、下車した駅で名所、名物を探して堪能できれば資金を獲得できるのですが、アウトかセーフかの判断基準があいまい。それを、ジャッジするのが同行しているディレクターとあって、視聴者には極めてわかりにくいのも不評の理由です」(テレビ誌関係者)
そこで、切り札といえる『路線バス』の封印が解かれることになったのだ。太川と蛭子による『路線バス』復帰戦は16日の第4回放送でオンエアされ、山形・余目駅から岩手・宮古を目指す。ただし、従来この企画は3泊4日の旅だったが、1泊2日に短縮され、バスがつながらなかった場合、1万円までタクシー利用がOKという、高齢の蛭子に配慮した特別ルールが採用された。
「今までと同じ土曜ゴールデンで放送するなら、高視聴率を期待できますが、『木7』では、『路線バス』復活でも、なかなか厳しいでしょう。ましてや、午後7時台から2時間スペシャルでのオンエアとなると、『木8』にも『科捜研の女』(テレビ朝日系)などの強敵が控えていますから、簡単に数字は取れないと思われます(同)
せっかく、ファンも待ち望んでいた、太川&蛭子コンビによる『路線バス』復活も、枠が悪くて、テレ東が期待するほどの結果は得られないかもしれない。
(文=田中七男)
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