小室圭さんバッシングが煽った秋篠宮家への不信感――「女系天皇」問題で露呈
令和元年5月1日、新天皇が即位して新しい時代が幕を開けた。しかし、ここにきて再び首をもたげたのが、「女系天皇」問題だ。
長らくペンディングされてきた「女系天皇」問題。ここにきて議論が紛糾している背景には、世間に増幅している秋篠宮家への不信感――つまり、眞子さまと小室圭さんの「結婚延期」をめぐるゴシップ報道がある。
「女系天皇」と「女性天皇」はまったく異なる問題
皇室典範の第一条には、「男系の男子」に皇位継承権が与えられると明記されている。「男系の男子」とは、父方に天皇の血筋をひく男性のこと。このルールにのっとれば現在、皇位継承権は1位秋篠宮さま、2位秋篠宮家の長男・悠仁さま、3位常陸宮さまという順になる。このなかで、年齢的に次代の天皇としてもっとも現実的なのは悠仁さまだろう。しかし、問題なのは次々代だ。悠仁さまと未来の皇后との間に男児が生まれなければ、天皇制が終焉する可能性が浮上する。現状では、女性皇族は結婚すると皇室から離れる決まりとなっているためだ。
そこで存在感を増しているのが天皇陛下の長女・愛子さまである。5月2日、共同通信社が発表した全国緊急電話世論調査によれば、「女性天皇」を認めることに賛成する回答は79.6%にものぼった。
ここで浮上するのが「女系天皇」というキーワードだ。愛子さまが即位すれば「女性天皇」が誕生する。しかし、愛子さまの子どもは「男系の男子」にはなりえないため、「女系天皇」についての議論が活発化しているわけだ。「女系天皇」、つまり「母方だけに天皇の血筋をひく天皇」は皇室典範では認められておらず、これを改定することは皇室が125代、2600年以上続けてきた男系継承が途絶えることにもなる。
「女系天皇」と「女性天皇」とはまったく異なる問題であり、保守派からは「男系の血」が絶えることに反発の意見が根強いのだ。
こうした「女系天皇」についての議論は慎重を極めて時間を要するだろうが、現在高校生である愛子さまの将来の進路を考えれば、残された時間は少ない。なかには、愛子さまが天皇家の血をひく男子と結婚されるように計らわれるべきという意見すらあるが、なかば強制的に結婚相手をあてがうことは令和の世において容認されかねる。議論は一筋縄ではいかないだろう。
「悠仁さまより愛子さま」の世論、小室圭さんの影響大きい
そもそも、この「女性天皇」や「女系天皇」問題については、2005年にも皇室典範に関する有識者会議が開かれ、議論された経緯がある。この時は、女性宮家を認める機運も高まっていたが、2006年に秋篠宮悠仁さまがお生まれになると、その空気は急速にしぼんでしまった。このとき保留にした問題が再燃しているわけだが、なぜ今になって「悠仁さまより愛子さま」の世論が醸成されているのか。
その背景には、悠仁さまや秋篠宮家をめぐる状況が、長女・眞子さまのご結婚をめぐる一連の報道により一変してしまったことがあるだろう。「女性セブン」5月23日号(小学館)は、<秋篠宮家の諸問題>を国民が懸念しているとし、<ご夫妻はお子様方の自由意志を尊重される教育をされてきましたが、ここにきて不安の声>が上がっており、<悠仁さまが天皇にふさわしい人格に育たれるのか>が注目されている、としている。<秋篠宮家の諸問題>が眞子さまと小室圭さんの騒動を指していることは言うまでもない。
眞子さまと小室圭さんは2017年9月に結婚内定会見を開いて祝福を受けたが、その後「週刊女性」(主婦と生活社)が小室さんの母・佳代さんと元婚約者の金銭トラブルを報じると、その他メディアもこのネタにいっせいに食いつき、以降は小室圭さんや佳代さんについてバラエティに富んだゴシップ報道を量産、バッシングに勤しんでいる。
ゴシップの内容はさまざまだが、小室圭さんの家庭環境や以前勤務していた会社での評判、母・佳代さんの私生活、眞子さまの純愛と佳子さまの応援、秋篠宮家がいかにこの状況を憂慮しているか、秋篠宮家の分断などなど、あらゆる方向からこの問題を取り上げ続けてきた。現在小室さんは米フォーダム大学ロースクールへ留学中だが、「留学費用の出所」や「皇室のコネ利用」などについても“疑惑”として報じられている。
直近では5月7日放送の『バイキング』(フジテレビ系)は、他企画を中止してまで100分超にわたる小室圭さんバッシングを展開。留学先のNYで現地取材まで行い、小室さんのプライバシーを度外視した、異常なる執着っぷりを見せた。
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小室圭さんにまつわるゴシップが毎日のように報じられている現状が、国民の好奇や不安を煽っている――小室圭さん本人ばかりか眞子さま、ひいては秋篠宮家への不信感まで増幅していることは疑うべくもない。
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もちろん、「女系天皇」や「女性天皇」については、早急な解決が必要だ。しかし「悠仁さまより愛子さま」を支持する声が8割にも達しているのは、小室圭さんの問題、ひいては小室さんへのバッシングを続けたメディアの影響が大きいといえるだろう。
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