トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > エンタメ > テレビ  > 『俺スカ』凡庸すぎるストーリー

『俺のスカート、どこ行った?』突飛な設定には納得も、初回にも増して凡庸な第2話

面白い設定と役者陣、凡庸なストーリーと出来栄え

 そういったドラマの意図を踏まえたとしても、物足りない。ストーリーが凡庸でおとなしいのだ。第2話は特に。

 いじめもあり、崩し難いヒエラルキーも存在していたはずの2年3組。なのに、前回とは打って変わって今回はいい子たちばかりになっていたのだ。第2話でフィーチャーされた川崎だって、ちょっと原田を小馬鹿にしている感があった。それが今回は、部活に懸けるピュアで真面目な明るい子に変身している。執拗に原田に絡んでいた東条正義(道枝駿佑)の性格の悪さも、第2話では見る影もなし。職員室でも、原田はあっさり周囲に馴染んでいるようだ。原田とウマが合わなかった生活指導の長井あゆみ(松下奈緒)は、早くも原田に理解を示し始めている。

 加えて、原田本人までおとなしくなっている。初回では生徒を屋上から飛び降ろさせ、校門をブルドーザーで破壊するなどアナーキー極まりなかったが、今回はせいぜいチア部の練習場所にショーパブを紹介した程度。感動路線なのかコメディ路線なのか、中途半端だ。緊張感がなくなり、凡庸な雰囲気がドラマを覆い尽くすようになってしまった。

 この作品、確かに学園モノのセオリーを抑えてはいるが大きな破綻がないので、見終えた直後の脳裏に「無難」の2文字を浮かべてしまう。突飛な設定はある。クセのある役者もこんなに揃っている。面白くなる要素は十分揃っているはずなのだが……。

(文=寺西ジャジューカ)

最終更新:2019/05/08 18:20
12
ページ上部へ戻る

配給映画