『俺のスカート、どこ行った?』は期待外れ? 古田新太におんぶに抱っこで、目新しさはなし……
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4月20日より、『俺のスカート、どこ行った?』(日本テレビ系)がスタートした。個人的に、今期一番期待していたドラマだ。
勝手に期待していたこっちが悪い。なんか、思ってたのと違ったのだ。もっと笑わせてくれる、コメディ要素満載のドラマだと予想していた。違う。この作品はLGBTやいじめといった社会問題に、案外真面目に向き合う方向性だった。ゲイで女装家の主人公・原田のぶお(古田新太)が高校の教師に転身。生意気な生徒たちと対峙し、改心させていく内容だ。『今日から俺は!!』『3年A組』に続く、日テレ日曜夜枠のお得意の手法が土曜夜へ移植された感がある。
つまり、よくあるやつなのだ。ぶっ飛んだ言動で子どもたちに人生を教える先生。今までに『女王の教室』『ごくせん』『伝説の教師』(すべて日本テレビ系)等があったが、最も似たテイストを感じるのは『GTO』(フジテレビ系)である。型破り教師のポジションが元ヤンから女装家に変わった、と説明すればわかりやすい。
では、設定ではなくストーリーそのものに関してはというと、説教の内容に目新しいところはなかった。自分の顔にコンプレックスを持ち、いつもマスクしている生徒に授けた「顔で得してる奴だけじゃなく、損してる奴を見て楽になれ」という考え方も、ダメな自分、頑張りすぎない自分を責めるのではなく認める昨今の風潮と合致し、ドラマのピークにはなり得ない。どの要素もテンプレ通りだった。こちらのハードルが上がっていたので酷だが、低調な初回だったと思う。
狙い過ぎの設定と白石麻衣のポコチン発言
とにかく、狙いすぎなのだ。古田新太が女装するだけで「面白そう!」と思うに決まってる。のぶおの歓迎会で同僚の里見萌(白石麻衣)が「ポコチンはどうしてるんですか?」と聞いたくだりもそう。アイドルにスレスレのことを言わせた制作陣がドヤ顔している光景が目に浮かんでしまう。
脇を固める役者陣も、荒川良々、大倉孝二、いとうせいこうと、妙においしいとこばかりだ。で、ここでもうゴールを決めてしまった感がある。ほかの部分(会話や流れ)にあまりに厚みがなさすぎる。こんな手練を集め、盛り上がりを感じさせない展開に仕上げるのも逆に偉業というか。古田の存在感におんぶに抱っこのドラマになってしまっていた。
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