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日刊サイゾー トップ > エンタメ > アイドル  > NGT48山口真帆を「加害者」として扱うAKS
【wezzy】

NGT48山口真帆を「加害者」として扱うAKSが見せつけた、芸能界の黒い現実

 山口真帆が21日、新潟市内で行われたNGT48の劇場公演に約3カ月ぶりに出演。グループからの卒業を発表した。山口は、最後までグループの異常な体質を訴え、運営会社AKSへの批判を止めなかった。

 山口は公演の終盤でファンに挨拶をし、「私、山口真帆はNGT48を卒業します」と発表。「私はアイドル、そしてこのグループが大好きでした。だからこそ、このグループに変わってほしかったし、自分が辛かったからこそ、大切な仲間たちに同じ思いをしてほしくないと、すべてを捨てる覚悟で取った行動でした」と、手紙にしたためた思いを読み上げた。

 それによれば、NGT48を運営する株式会社AKSの吉成夏子社長からは、「『不起訴になったことで事件じゃないということだ』と言われ、そして今は会社を攻撃する加害者だとまで言われ」ているという。

<メンバーを守りたい、真面目に活動したい、健全なアイドル活動ができる場所であってほしかっただけで、何をしても不問なこのグループに、もうここには私がアイドルをできる居場所はなくなってしまいました>

<目を逸らしてはいけない問題に対して、『逸らさないなら辞めろ。新生NGT48を始められない』というのが、このグループの答えでした。だけど、この環境を変えなければまた同じことが繰り返されると思い、今日までずっと耐えて最善を尽くしましたが、私にできたことはほんのわずかなことでした>

<私には人の命より大切なものが何か分かりません。大切な仲間たちが安全にアイドルをできる毎日になってほしいと心から祈っています>

 このような心情を吐露した山口真帆。グループの健全化を願って闘ったが、果たせなかったことに無念の涙を滲ませていた。

 この日は、山口と同じ「チームG」から長谷川玲奈、菅原りこも卒業を発表。3名は、5月5日・6日にパシフィコ横浜で最後の握手会を行い、5月18日には新潟市内の劇場で卒業公演に臨む。

AKSは暴行事件を「騒ぐほどのことじゃない」と認識していた?
 舞台上で山口真帆がここまで組織内部の異常性を告発しても、結局「何も変わりそうにない」ということが、この事件のもっとも恐ろしいところだ。

 暴行事件の発生は事実であり警察も動いたにもかかわらず、身内であるはずの事務所社長から「不起訴になったのだから事件じゃない」と言われ、グループ存続のためを思うなら黙るよう圧力をかけられた。これが事実であれば、明らかに組織として正常な捉え方とは言えないが、山口を理不尽に黙らせてでもこの事件自体を隠蔽したい思惑があるのだろう。そもそも、事件がなぜ「不起訴」となったのか、この最も不可解な点についてはいまだに納得のいく説明がされていない。

 

 AKSとしては、1月の劇場公演で山口真帆が「この度はお騒がせして誠に申し訳ありません」とステージ上で謝罪したことで、すべて終わらせるつもりだった。3月21日に開かれた第三者委員会の調査報告会見では、山口が「私は松村匠取締役に1月10日の謝罪を要求されました」と暴露。「私が謝罪を拒んだら、『山口が謝らないのであれば、同じチームのメンバーに生誕祭の手紙のように代読という形で山口の謝罪のコメントを読ませて謝らせる』と言われました。他のメンバーにそんなことさせられないから、私は謝りました」とし、AKSの謝罪強要があったことを明かした。しかし被害者が頭を下げるという異常事態に、世間は納得しなかった。

 山口が最初に告発した時、AKS側は「山口の方に問題がある」とマスコミに説明していた。それはAKS側の視点に立てば、確かに事実なのだろう。理不尽を受け入れて耐え忍び、自らの権利や安全など主張せずに笑顔でアイドルを続けることこそが、NGTメンバーとして「問題のない姿勢」だったと考えられる。山口は男らが自宅マンションに入り込むような事態を「メンバーの命にさえ関わる重大なこと」と認識したが、AKSにとっては「騒ぐほどのことじゃない」程度の認識だったのだろう。

 そんな組織は、どこからどう見ても狂っているが、芸能村のルールに反しているのは山口や彼女を応援する人々のほうなのだろう。だから山口と彼女の味方をしたメンバーは干され、NGT48は解散することなくチームを再編して仲良くやっていく。

 世間の一般的な感覚からは完全に逸脱しているが、それが現実であり、AKSのやり方だ。そもそも、AKSは昨年12月の事件発生から1カ月も隠匿しており、さらに山口の告発がなければ事件は闇に葬り去られていた。それがすべてを物語っている。

最終更新:2019/04/23 07:15
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