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“キング・オブ・アウトロー”瓜田純士が見たピエール瀧出演作『麻雀放浪記2020』

「誰も強そうに見えなかった」

――麻雀シーンの緊迫感はどうでしたか?

純士 誰も強そうに見えなかったから、まったくヒリヒリしなかった。たとえば、斎藤工とか竹野内豊とか福山雅治が凶悪犯の役をやって、女を誘拐して「おまえを殺すぞ!」と言っても、「100%殺さないな」ってわかるじゃないですか。でも、ピエール瀧とかリリー・フランキーが同じセリフを言うと、話は変わってくる。やっぱ生死に関わることや、人間のドロドロした欲望に関わることは、イケメンが演じると嘘くさくなるんですよ。

 作品に対する斎藤工の愛情は伝わってきたけど、「ヒリヒリした勝負をしたい」という男には見えなかった。「賭けるものは何もねえ」みたいなホームレス風のジジイ相手に、何をそんなにうろたえてるんだって。「俺の方が腹をくくれてない」というシーンが必要だったんだろうけど、とりまきがいるわけじゃないんだから、あんなジジイ、ほっぽって逃げればいいじゃないですか(笑)。

 ドサ健を演じた的場浩司もヤカってるだけで全然強そうに見えなかった。よって、ミスターKの強さにも説得力を感じませんでした(笑)。

――全体的に辛口なので、よかった点をもう少し挙げてもらえますか。

純士 坊や哲とドテ子のラブストーリーかな。ただ、惜しむらくは、「最終的に結ばれるふたり」だということに説得力を加える描写が欲しかった。「かつて坊や哲が愛した女の孫だった」などの腑に落ちる設定があれば、なおよかったですね。

 あとは、キーとなる牌の使い方が、さりげなくてよかった。それと、なんかの記事で読んだんだけど、この作品ってiPhoneだけで撮影したんでしょ? それは素直にすごいと思った。

麗子 え? マジで? それはすごいわ!

――この映画は、麻雀人気復活の起爆剤になりえますかね?

純士 それは無理でしょう。今どき麻雀なんか流行るわけがないですよ。そもそも麻雀をやらない人たちは、この映画を見に行こうなんて思わないんじゃないですか?

――いやいや、後ろの席にいた麻雀をやりそうにない若い二人組の女性客も、終始楽しそうに笑っていましたよ。

純士 ああ、あいつらね。笑いすぎてて「うるせーよ!」と思いましたし、「人間的にレベルの低い奴らだな」とも思いました。

――そこまで言わなくても……。

純士 思ったことを正直に言うし、感情がすぐ顔に出る。そういうストレートな性格だから、僕は麻雀が弱いんですよ!(笑)
(取材・文=岡林敬太、撮影=おひよ)

『麻雀放浪記2020』瓜田夫婦の採点(100点満点)
純士 20点
麗子 3点

※瓜田純士のYouTube好評配信中!(瓜田純士プロファイリング)
https://www.youtube.com/channel/UCv27YAy0FZ-4wwisy5zPmeg

※「“キング・オブ・アウトロー”瓜田純士、かく語りき」の記事一覧
https://www.cyzo.com/cat8/outlaw_charisma/

最終更新:2019/04/18 16:00
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