PassCodeのライブで、観客の迷惑行為によりメンバー負傷 アイドル現場が荒れる理由
#アイドル
4月13日に東京・Zepp DiverCityで行われたアイドルグループ・PassCodeのコンサートで、観客による迷惑行為が発生し、それが原因でメンバーが負傷するという事件が起きた。
この日の公演では、一部の観客が開演直後より会場内で水をまき散らしていたとのこと。さらに、水が入ったペットボトルがそのままステージに投げ入れられ、ステージは水浸しに。メンバーの南菜生がその水で足を滑らせ転倒し、右足を負傷した。その後、再度ペットボトルが投げ入れられ、機材が故障したという。
かなり悪質な迷惑行為だが、アイドルのライブ会場では、こういったことが頻繁に起きているのだろうか? アイドル事情に詳しい芸能記者はこう話す。
「多くのアイドル現場は平和ですが、中には“荒れやすい現場”があるのも事実。オールスタンディングの会場で、ロック系の激しい曲をパフォーマンスするアイドルのライブを『騒げる現場』と勘違いして、ただ単に暴れるためにやってくる観客がいるんです。そういった客は、アイドルを応援するという意識も低く、とにかくその場で暴れられればいいという感覚なので、どうしてもマナー違反が起きてしまいがちです」
これに対して運営側は何か対策を講じていないのだろうか?
「もちろん、運営サイドが注意することはありますが、前フロア立ち見で座席がない会場だと迷惑行為に及んだ観客の特定も難しく、なかなか防げない現実があります」(同)
もちろん、オールスタンディングの会場でライブをするのはアイドルだけではない。それこそアイドルよりも激しい音楽を演奏するロックバンドなども、こういった会場でライブを行っているが、そう頻繁に迷惑行為が問題になっているわけではない。
「基本的に、ライブにおけるマナーは自主的に守るもの。そして、迷惑行為に対して、周囲の観客が注意するといったケースも多い。たとえば、ハードコアパンクのような激しい音楽のライブであったら、それこそこわもてでけんかが強そうなファンがいて、そういう人が注意してくれることもあるんです。あるいは、そういった怖そうなファンがいると、ほかの客もおとなしくなるという側面がある。でも、アイドル現場はそういう意味での“怖い現場”ではなく、周囲に対する抑止力もないので、イキったオタクが暴れてしまうわけです」(同)
アイドル現場での迷惑行為は、ここ最近のことではなく、1990年代からそれなりにあったという。
「90年代には、今のようにライブハウスで激しいライブをするようなアイドルはいなかったので、暴れる観客こそほとんどいなかったものの、メンバーのMC中に大声を出したり、卑猥な言葉を叫んだり、楽曲が聞こえなくなるほどの奇声を集団で発したりするようなファンはいましたね。イキったオタク問題は、アイドル界にとっては長年の悩みなんです」(同)
シーンが盛り上がるにはファンの存在は不可欠だが、ファンが原因でシーンがつぶされてしまうこともある。今後、アイドル文化が盛り上がり続けるには、“イキリオタク”を封じ込める必要があるのかも。
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事