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岡野陽一『R-1ぐらんぷり』で刻んだ爪跡「悲鳴──でも、それでいい」

岡野陽一『R-1ぐらんぷり』で刻んだ爪跡「悲鳴──でも、それでいい」の画像1
写真=鈴木渉

 3月に行われた『R-1グランプリ』(関西テレビ系)決勝で、観覧客からひときわ大きな悲鳴を引き出したのが、人力舎所属の岡野陽一だ。「鶏肉に風船をつけて飛ばす」という衝撃的なネタで話題を呼んだ岡野は、1,000万円の借金を抱えながらギャンブル好きな“クズ芸人”でもある。その独特すぎる金銭感覚とは――。

――まずは今年の『R-1ぐらんぷり』決勝進出、おめでとうございます。敗者復活から勝ち上がって、見事「鶏肉を空に返す」ネタを披露されました。非常におもしろかったのですが、会場では悲鳴も、かなり上がっていましたね。

岡野 そうですね……あのー、本当に変な話なんですけど、うっかりチンコ出ちゃったのかと思いました。急に悲鳴が上がったので「あれ!?」って。でも、仕方ないですよね。冷静に考えたら、ちょっと気持ち悪いですもん。分析すると、ガチもんだと思われたんだと思います。お客さんは僕のことを当然知らないわけだから、ガチっぽい服を着たおじさんが敗者復活から来て、急に生の鶏肉を飛ばしたら、そりゃ悲鳴ですよ。いろいろ言われてますけど、それでいいと思いますし。

――あのネタは、『マイナビラフターナイト』(TBSラジオ)の昨年のチャンピオン大会でも披露されていました。ラジオで聞いたとき、「おもしろいけど、このネタは一体なんだ?」と思ったのを覚えています。

岡野 ラジオで聞くと、自分でも意味がわかんないですね。ただただ鶏肉飛ばしてるだけですから。2年くらい前にコンビを解散してピンになったときに作った、最初のネタのひとつなんですよ。1回だけライブでやったんですけど、そのときはセリフなしで音楽だけでやった気がします。『ラフターナイト』チャンピオン大会に出させてもらったのに、とにかくネタがなくて、「やばいやばい」って、そのネタを掘り起こしてきてセリフを入れて。大会当日の朝に完成しました。

――そんなギリギリに。

岡野 「鶏肉飛ばそう」と思って、とにかく風船と鶏肉を買って。飛ばす仕組みが自分でもいまいちわからなかったから、入り時間から本番までずっとその調整をしてました。とにかく飛びさえすれば時間がもつだろう、と。『ラフターナイト』では運良くウケましたけど、正直ネタにはなってなかったです。そこから『R-1』ではボケを足したり、いろいろ変更しています。

――そもそも、なぜ鶏肉を飛ばそうと思ったんですか?

岡野 飛ばすというか、「空に返してあげる」です。かわいそうだからですよ。そうに決まってるじゃないですか(笑)。

――でも、ニワトリって飛ばないですよね?

岡野 いや、もともとは屋根くらいの高さは飛べたんですよ。人間が家畜として飼ってから飛ぶ機能を失ったっていうのが、調べたら出てきたんです。最初はそれもネタに入れてたんですけど、「俺が言っても説得力ないし野暮だな」と思ってやめました。人間を敵に回しちゃいますし。

――なるほど、そのあたりは背景があるんですね。ちなみにいま、ネタの数はいくつくらいあるんですか?

岡野陽一『R-1ぐらんぷり』で刻んだ爪跡「悲鳴──でも、それでいい」の画像2

岡野 「鶏肉」入れて4つですかねぇ。パチンコのネタと、「大阪のおばちゃん」っていうネタがあります。あ、3つですね。あとは、ちょっとだけ面白くないネタが何本かあります。ピンのネタが難しいんですよね。なかなかつくれないんですよ。

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